ヤフーは１月20日、これまでの地域関連サービスなどを集約した新しい地域情報サービスを４月上旬から開始すると発表した。「地図」「グルメ」「クーポン」など、これまで提供してきたサービスを統合。事業者向けに、店舗の紹介ページ作成機能やクーポン発行機能などを備えた管理ツールも提供し、利用店舗と自社サービスへの集客につなげる。現段階では未定だが、紹介ページでの通販や通販事業者が持つリアル店舗への送客なども考えていくとしており、今後注目を集めそうだ。
４月から開始するサービスは「ヤフー！ロコ」。新たに開設するトップページやスマートフォンなどで、ユーザーが現在地や行きたいエリア、店舗などを検索すると、当該地域周辺の情報が同時に表示される仕組み。これまでは個別のサービスごとに情報を探す必要があったが、既存サービスを統合することで、シームレスに情報を入手できるという。
事業者は専用の管理ツールから店舗のホームページを作成できる。同ツールでお勧め情報の発信やくちコミ返信、クーポン発行などの機能を設定し、利用することも可能。自分の店舗をブックマークしたユーザーに直接メール配信することもできるという。プランは無料の「エントリープラン」や年間３万６０００円の「スタンダードプラン」などを用意した。
現在は未定だが、将来的には通販との連動も視野に入れている。あくまで一例だが、ショッピングのＡＰＩを「ロコ」に組み込んで「ロコ」の店舗ページで商品を販売する、などの連携が考えられるようだ。通販事業者が保有するリアル店舗への送客なども視野に入れているようで、「（リアルと通販が）相互にシームレスに連携できるようになる可能性は高い」（ヤフー）という。
近年、「フォースクエア」など位置情報を基にしたサービスが注目を集めており、今後は通販と連動した取り組みが活発化する可能性もある。今からこれらのサービスに注視しておく価値はありそうだ。