【News】大正製薬、若年層開拓でネット広告を強化へ

大正製薬は自社通販で扱う「大正グルコサミン」の購入客層拡大に向けた取り組みを進めている。

「グルコサミン」では購入客の年齢層が高いことから、新聞広告のほか、BSやCSの高齢者向け番組チャンネルでインフォマーシャルなどを展開してきたが、前下期に通販サイトを刷新するとともにネット広告の展開を強化。従来よりも若い客層の獲得で一定の成果を出している。

同社では商品の認知度向上で、さらに若い客層を開拓できると見ており、ネット販売の取り組みと並行して、広告出稿媒体や番組の見直しも検討していく考えのようだ。

まず、ネット販売については2010年度下期に通販サイトを刷新。商品の検索性などを改善し、使い勝手を高めるとともに、ネット広告の展開を強化した。

同社の主力商材となっている「グルコサミン」は、70代が主要客層であるため、「インターネットとは合わないと考えていた」(セルフメディケーション新規事業開発部通販グループ)が、検索エンジン経由で顧客が予想以上に来訪。リスティング広告を行ってもレスポンスが良く、これまで展開してきた新聞広告やテレビよりも効率の媒体になっているという。

ネットでの購入客層は、従来の中心顧客よりも「少し若い層」(同)が多い状況で、実際に商品を利用する高齢層顧客の息子などがネットで商品を注文しているほか、仕事でPCを使った経験のある60代の顧客が自ら商品を注文するケースが少なくないという。

大正製薬の「グルコサミン」は医師の意見をもとに開発したもので、グルコサミン単身であるため剤形が小さく、飲用しやすいなどの利点がある。このため高齢者向けの訴求を行ってきたが、ネット販売が新たな客層の開拓に寄与していることから、今後もネット広告の出稿など取り組みを強化していく考え。

一方で、「グルコサミン」に関する某調査で自社商品の認知度が意外に低かったが、同社では素材としての「グルコサミン」は既に広く知られており、ライトな感覚で入ってこられる商材と分析。「広告を出稿する媒体や番組を変えれば、若い人を獲得できるのではないか」(同)とする。

「グルコサミン」は、通販事業売り上げの約7割を占める基幹商材となっているが、大正製薬では、ネット販売の強化や広告の展開手法見直しなどを通じ、顧客基盤の拡充を図っていく構えだ。

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