Sun, September 24, 2017

NTTドコモが「O2O」開始 ――利用拡大なるか?

総合サービス企業への転換

NTTドコモの斎藤氏はO 2Oについて「勝者は存在していない」と語る


「勝者は存在していない。だったら我々もやってみようじゃないか」──。
エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)は2月20日、スマートフォンアプリを使ったO2O(オンライン・ツー・オフライン)向けのサービスを開始した。

ネットを活用してリアル店舗へ消費者を呼び込む販促である「O2O」だが、注目の高まりとともに各社が様々な形でサービスを始めている。そんな中でのNTTドコモの参入。背景には、同社が目指す姿として挙げている「モバイルを核にした総合サービス企業への転換」があるようだ。

同社ではモバイルとのシナジー効果が高い事業領域で、新たなサービスに着手していく方針で、中でもネット販売への参入などとともに力を入れていく分野として「O2O」を挙げている。

サービス発表に合わせて行われた記者発表の場で、同社スマートコミュニケーションサービス部の斎藤剛氏はO2Oサービスへの参入について「この事業領域に対して、まだ完成したモデルができあがっているとは言いがたい。勝者は存在していない。だったら我々もやってみようじゃないか」とサービス開始に至った理由を述べた。

キャリアフリーで展開

NTTドコモが手がける新サービス。名称は「ショッぷらっと」。ユーザーが来店するだけでポイントが貯まり、クーポンがもらえるというもの。利用方法は、まず専用アプリをスマートフォンにインストール。スマホの位置情報機能を使い、近隣でポイント付与やクーポン配信を行っているサービス加盟店舗を調べる。

来店すると、「star(スター)」と呼ばれる独自ポイントやクーポンが付与される。クーポンの付与に際しては、店頭でモノを買う必要はないというのがミソとなる。そして貯めたポイントはギフトカードなどの特典と交換できる。

開始時のサービス利用可能店舗は、都内の東急百貨店やタワーレコード、飲食店など177店舗。3月末までには300店舗以上は展開する見通しで、2013年度には1000店舗以上にはなるという。東京都内の渋谷・新宿・池袋などのエリアを中心に展開していく。
ユーザーに付与するポイントの原資は加盟店の負担となる。また、店舗側はサービス導入時に専用の音波機器(タバコケースくらいの大きさ)を店内に設置する必要があるが、8月末までのトライアル期間中は、設置コストはかからない。今後、ビジネスモデルを確立していく中で、機器の設置料や使用料などの料金モデルを作成していく予定だという。

NTTドコモとしては、加盟店舗が提供するポイントから徴収する手数料を収益源とするようだ。

そして、専用のアプリはAndroid搭載スマホとiPhone向けに配信している。NTTドコモはアップル社のiPhoneの取り扱いを今のところ行っていないため、「ショッぷらっと」はドコモユーザーに限定したサービスではない。

同社によると「総合サービス企業という流れから考えていくと、店舗様の世界の中にドコモユーザーという概念は存在していない。そんな中で、どういう価値を提供するかを考えていくと、必然的にキャリアフリーの世界になった」(斎藤氏)という経緯がある。

NTTドコモとしては、キャリアフリーでアプリを作って配信するといった試みはそれほど多くはない。「本格的に始めたのは、今回が初めてと言ってもいい」(同)とのこと。

課題はインストール

同サービスが広く利用されるためにカギとなるのが、ユーザーにアプリをインストールしてもらうこと。これについてはドコモ側も「サービスを展開していく上で課題だと思っています」(斎藤氏)とする。

通常であれば、「ドコモショップ」を使ってアプリを訴求するということもできるが、今回はキャリアフリーで提供するためそういった形がとれない。そこで、広告によるプロモーションや、サービス加盟店舗からアプリを告知してもらうといった仕掛けによって利用者を増やしていく方針。

また、3月14日時点でポイントの交換先はギフトカードと図書カードだけだが、今後は加盟店舗のポイントと交換ができたり、ドコモユーザー向けに「ドコモポイント」との交換も視野に入れており、そうなると有店舗のEC事業者や「dショッピング」に絡む事業者などにも何らかのメリットが生じる可能性も考えられそうだ。

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