Thu, September 21, 2017

オットージャパン、カタログにAR──スマホアプリで音声検索も

全ページがAR対応

オットージャパンは5月2日、スマートフォン用無料アプリの配信を始めた。併せて5月7日発行のカタログ「FABIA(ファビア)」夏号を全ページでAR(拡張現実)対応し、アプリを読み込んだスマホを誌面にかざすと商品の詳細情報などに直接アクセスできるほか、アンドロイド版には音声検索機能も搭載した。スマホ経由の売り上げが伸びる中、カタログ誌面には掲載し切れない情報や、新しい買い物体験を消費者に提供することで受注拡大につなげる。

新たなスマホ用アプリ「ファビア インフォリーダー」は、クアルコムジャパンのAR技術「ビューフォリア」を採用した。オットージャパンは2012年6月に、通販業界では初めて電子透かし技術を採用した通販カタログを発刊し、専用アプリをダウンロードしたスマホを対象ページにかざすと商品詳細ページに遷移する取り組みを試したが、今回はこの次世代版の位置付けで、通販カタログがさらに楽しくなるアプリとした。

通販カタログのAR対応については、千趣会やニッセン、ジャパネットたかたといった大手通販各社も活用を始めてきているが、オットージャパンでは音声検索などの珍しい機能で差別化を図るとともに、買い物が便利になるよう工夫した。

同社では今回、AR技術を活用することで、カタログにはない商品の在庫情報や追加写真などが簡単に見られるようにしたほか、夏号カタログの2~3ページにカメラをかざすと、新ブランドを紹介するオリジナルムービーが再生される。

また、アンドロイド版ではスマホに向かって話すと商品が探せる音声検索機能を搭載。「レッドワンピース」と話しかけると、スマホの通常検索画面に遷移し、商品の色名や説明文の中に「レッド」が含まれているワンピースが一覧表示される。静かな場所で検索すれば、音声認識の精度は高いようだ。

同社によると、音声認識は買い物を楽しむだけでなく、検索時に手で文字を入力するよりも操作が少ないため、簡単に目的の商品にたどり着けるという。例えば、友人との会食中に通販サイトで見たワンピースの話をしたいときは、アプリを立ち上げて「グリーン 麻混 ワンピース」など複数のキーワードを発すれば、操作も絞り込みも楽に目当ての商品を見つけられる。

今回のアプリは、ARでの読み取りや音声検索以外にも、特集ページやカテゴリー検索、QRコード読み取り、新着情報のPUSH機能、読み取り履歴といった新しい機能を追加している。

また、他社ではカメラアプリや読み取りアプリなど数種類のアプリを配信するケースも少なくないが、オットージャパンでは1つのアプリで完結しているのも特徴だ。

30~40代の獲得を後押し

同社では、スマホ経由の売り上げが前年比2倍程度で伸びるなど好調。同デバイスは、2013年2月にスタートした新ブランド「ファビア」のターゲット層でもある30~40代女性の開拓には欠かせないため、新アプリの投入でスマホ利用を後押しする狙いもあるという。

同社は6月末までのキャンペーン期間中、アプリをダウンロードした消費者全員に500円分のクーポンを付与する取り組みを実施していることや、基幹ブランドの「オットー」よりもターゲット層が若いこともあり、2012年6月にリリースしたアプリに比べて消費者の反応は良く、新アプリのダウンロード数も好調に推移しているようだ。

新ブランドは、ネット販売に軸足を置いているが、カタログそのものをマーケティングツールと位置付けているため、カタログからウェブへの導線を強化している。例えば、最新号の夏号(A4判変型、64ページ)では、「美ボディコレクション」と題した着やせテクニックを披露。「ファビア」の新作トップスやボトムスでお腹まわりをすっきりと見せたり、太ももを細く見せるなど“視覚のマジック”を利用した着こなしを紹介しているが、ウェブページではこうしたスタイリングのコツを説明するのに加え、オットーのスタッフによる着用レポートも掲載するなど内容に厚みを持たせることでウェブ誘導を図る。

なお、今回投入した「ファビア インフォリーダー」は、カタログ「ファビア」の夏号だけでなく、再編集して違った企画で商品を見せる夏特集号(6月上旬発行予定、36ページ)や、秋シーズンの立ち上がりに合わせ8月下旬に発行する秋号でも全ページAR対応するという。

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