Fri, September 22, 2017

夢展望、スマホ通販を強化――株式公開でシステム投資も?

夢展望はスマートフォン向け通販を強化している。6月から、スマホ向けに社員のコーディネートを紹介する新コンテンツを開始したほか、画像データをもとに類似商品を表示する新たなレコメンド機能を実装した。スマホユーザーの拡大に対応し、通販サイトの利便性向上を図っている。

同社の衣料品ネット販売売上高のうち9割がモバイル通販で占有。スマホ比率は約7割となっている。売り上げシェアの高いスマホ通販を強化することで売上高拡大を目指す。

同社は7月10日に、東証マザーズに上場する。上場で調達した資金を使い、通販サイトの改修やネット販売のシステムやソフトウェアへの設備投資に充当する方針とし、さらなる売り上げ拡大につなげるようだ。

社員の“顔”で実店舗同様の接客を

夢展望は6月1日から、スマホ向けに新たなコンテンツ「夢 COORDE×COORDE(ユメコーデコーデ)」を開始した。社員のコーディネートを紹介するほか、顧客のコーディネート画像を紹介。コーディネートに使用された商品の中から、こだわり商品をクローズアップして訴求。商品画像は販売ページとリンクしており、コーディネートを参考に商品を購入できる仕組み。

夢展望ではネット販売では販売員の“顔”や“着こなし方”が見えにくいことが購入のハードルになっていると分析。ターゲットと年齢や好みが近い自社スタッフの顔やコーディネートを紹介することで、実店舗同様の接客につなげたい考え。 また、同コンテンツにユーザーが参加することが可能。ユーザーが撮影したコーディネート画像を夢展望宛てにメールで送信し選ばれると、“オススメコーデ”として掲載される仕組みだ。コーディネートごとに、LINEやフェイスブック、ツイッターと連動するボタンを設置。SNSを通じて、くちコミの拡散を目指す。

類似画像でレコメンド開始へ

また、スマホとPC向け通販サイトで新たなレコメンド「類似画像レコメンド機能」を実装。ユーザーが選択した商品画像データを解析し、色や柄が類似する商品を表示するもの。従来のレコメンドでは露出機会にばらつきがあり、埋もれてしまう商品が少なくなかったようだ。画像による類似商品のレコメンドでは、商品の露出機会を均等に増やすことができるようだ。

「類似画像レコメンド機能」はカテゴリー一覧ページに表示される「似ている商品」ボタンを押すと、色や柄、デザインなどが似ている他の商品を表示。類似商品のデザインや価格を比較しながら、商品を選ぶことができる。

また、商品ページ下部に自動的に類似商品を表示して訴求する。好みの色や柄に合致した商品を探しやすくすることで、ユーザーの商品選びの手間を解消する。商品検索の利便性を高めて、離脱ユーザーの抑制につなげていくようだ。

スマホ比率が約7割に

夢展望の2012年9月期の連結売上高は前期比5.9%増の62億円、営業利益は1億6200万円(前期は営業損失2100万円)、経常利益は1億200万円(前期は経常損失5300万円)となっている。主力の衣料品ネット販の売上高は前期比1.4%増の52億8300万円、営業利益は1億2200万円(前年同期は営業損失0円)だった。

衣料品ネット販売売上高のうち、約7割がスマホによるもの。スマホが普及し始めた2011年ごろからスマホ向け通販に注力しており、これまで、独自でスマホ向け通販サイトを構築してきた。また着せ替えアプリ「夢展望コレクション」や商品検索アプリ「夢展望+」などのアプリを配信。現状の顧客数は135万人となっている。今回、スマホ向けコンテンツやレコメンドを実装することで、スマホ通販の利便性を向上し、顧客のリピート購入につなげたい考え。

広告宣伝費を確保し新規客獲得を強化

夢展望は今後も、スマホ通販を拡大していくもよう。2012年11月に、岡社長はスマホ向け通販について「ガラケーはなくなり、スマホとタブレット、PCの3ディバイスで市場が形成される」と指摘。「コンテンツをうまく活用し、ショッピングを楽しんでもらう環境作りが重要。アプリなどスマホへの投資を推進していく」と語っていた。

7月10日、東証マザーズに上場し、株式公開を通じて資金を調達。公開価格は6月28日に決定するが、目論見書によると想定発行価格は2400円で、新規発行により6億5200万円を調達する見込みだ。 このうち、ネット販売のシステムやソフトウェア改修に1億2000万円を充当。新規客開拓のための広告宣伝費として3億4000万円の予算を確保し、今期と来期で1億7000万円ずつ投資する予定としている。

過去に着せ替えアプリ「夢展望コレクション」のダウンロード件数が伸びたことで認知度向上につながった実績を踏まえると、今後も新規客獲得のためのアプリや、コンテンツなどの開発に注力していく可能性もありそうだ。サイトの改修やシステムに投資 スマホの集客に注力する一方で、夢展望は販売管理も強化していく。上場に伴い調達した資金は、商品化計画及び販売動向の分析向上のためのシステム導入に充てる。

これまで通販サイト「夢展望」は10代のギャル層から20代後半のOL層をターゲットとするファストファッションを取扱い、ターゲットやテイスト別に5ブランドを展開。毎月新商品としておよそ300型を投入しているほか、パンツやパンプスなどの人気商品においては豊富なカラーバリエーションを用意している。短サイクルで多商品の回転率を高める商品政策を強みにこれまで売上高を拡大してきた。

一方で、ファストファッションは天候や景気、トレンドなどの影響を受けやすいリスクもある。一部商品で、需要予測に基づいた仕入れを行っているため、予測を上回る受注による販売機会のロスや、予測を下回った受注は在庫過多につながりかねない。

このため、これまでも受注予測と実際の売れ行きを照合し、その都度戦略の見直しを図ることで滞留在庫の解消し収益の安定化を図ってきた。今後はスマホユーザー新規客獲得と同時に販売機会を最大化することで事業の拡大を図っていくようだ。

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