楽天市場でiPod touchなどiPod関連商品を販売する店舗が突然閉店し、注文した商品が届いていない消費者が多数いることが12日までに分かった。
該当する店舗は、オルベ（本社・広島市佐伯区、光本敬子社長）が運営する「オルベショップ」。店舗のレビュー欄には「１カ月以上前に注文したのに届かない」「閉店になるとの連絡があり、注文が強制キャンセルになった」「11日夜に、『３カ月以内に返金します』との連絡が入った」などの書き込みが相次いだ。同店では「クレジットカード決済不可・代金引換不可」で注文を受け付けていただけではなく、「注文後24時間以内の入金」を指示していたことから、すでに入金を済ませた消費者は相当数にのぼるようだ。
オルベは本社が広島県にあり、ネットショップのほか、お好み焼き店も経営している。オルベショップでは、iPod関連商品を安売りしていたが、５月頃から出荷が遅延していたもよう。さらに、５月末に米アップルが従来商品の値上げを実施したことから、値上げ直前に注文が殺到したとみられる。
なお、未発送となっている注文の数や返金体制、今後の会社の存続などについて取材を申し込んだものの、「担当者が不在」（オルベ）として回答を得られなかった。
楽天では、利用者に対する補償制度「楽天あんしんショッピングサービス」を展開しているが、規程には「出店者との連絡が可能な場合は補償金を支払わない」とある。レビュー欄ではすでに返金の報告もあるが、オルベでは「３カ月以内に返金する」など、返金までの期限を長く区切っているケースもみられるため、今後の返金が滞ることも考えられる。
今回の件を楽天が「連絡が可能」と判断するかは不明だが、今後の対応が注目される。なお、本紙の問い合わせに対し、楽天では「本件に関する事実関係を慎重に確認し、当該店舗および消費者の方々に対して、適切に対応していく」（楽天市場事業PR推進グループ）とコメントしている。