「ゾゾ」でファッション誌販売をスタート、マガジンニュース配信で販促へ

ゾゾ内でファッション誌を中心に約150誌にのぼる雑誌の販売を始めた

スタートトゥデイは11月26日、通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内でファッション誌の販売を始めた。ゾゾ内に「ZOZOMAGAZINE STORE(ゾゾマガジンストア)」を新たに開設し、ゾゾで扱っているブランドと親和性が高い約150種類の雑誌を販売。ファッション誌以外にもファッションと親和性が高いアートやカルチャー系の雑誌も取り扱い、一部の雑誌では試し読みができる「立ち読み」機能に対応した。合わせて同日付でマガジンニュースの配信も開始し、雑誌の販売促進につなげていく。

“レジ横のガム”のイメージで

今回の雑誌の取り扱いでは、ゾゾで販売している衣料品と合わせて購入してもらう計画のようだ。同社EC事業本部で雑誌販売を担当する泉川浩平氏は「そもそも雑誌を単品買いしてほしいという考え方ではなく、『お洋服と一緒に雑誌もいかがでしょう』という提案を主体にしていきたいです」と狙いを語る。具体的には「お客様が洋服を購入しようとしている時に、カートページでお客様の過去の購買履歴などに基づいて相性が良いであろう最新の雑誌を訴求します。いわば“レジ横のガム”のようなイメージです」という。

つまり購入時などに商品と親和性が高い雑誌がレコメンドされる仕組み。その際に“雑誌に掲載されているブランド”と“ゾゾで扱っているブランド”がどのくらい重なるかを同社では「ゾゾカバー率」と呼び非常に重視したようで、雑誌選定時にブランドのクレジット数を一誌ずつ調べたという。

「その雑誌とゾゾユーザーの相性が良いかどうかはレコメンドの精度に関わるため、そこに関しては注力をしました。ブランドさんの情報に詳しいのが当社の強みですので、そこはネット書店さんとは違うアプローチができます」と泉川氏は説明する。

即日配送で発売日に手元に届く

雑誌の取引形態は、通常の書店と同様に取次店から仕入れる。仕入れた雑誌は同社の物流拠点である「ZOZOBASE(ゾゾベース)」に送られ、そこから発送する。雑誌の発売日に合わせてゾゾでも販売するため、即日配送の対応エリアであれば規定の時間内に注文すると発売日に手元に雑誌が届く。

一方、マガジンニュースについて泉川氏は「雑誌を買ってもらうために、それぞれの雑誌がどういった個性を持ち、どういった内容を発信しているかをまずは認知してもらう必要があると考えました」と配信の理由を語る。ユーザーが閲覧したマガジンニュースを通じて、気になる雑誌や掲載商品を購入することもできる。

マガジンニュースは出版社側から誌面の特集データやウェブで独自展開している記事データの提供を受け、そのデータをもとにテキストと画像を読みやすいように再配置してから配信する。こうしたデータ最適化作業や雑誌の「立ち読み」機能については、同社が10月に子会社化したヤッパがメーンで担当している。

マガジンニュースは基本的に出版社側が任意のタイミングで配信するということだが、ニュース配信によりゾゾでの滞在時間や訪問頻度が上がるという副次的な要素も期待される。

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