Sun, February 19, 2017

タブレットで新客獲得、専用アプリでEC利用促進へ

いきいきの初期設定のアプリケーションは、メニューを 12個に絞り、サイズも大きくしたものをプリインスト ールしている

通販実施企業では、独自のタブレット端末を開発し、格安販売に注力している。いきいきは50代以上の女性をターゲットに独自端末を投入し、自社SNSや通販サイトの利用を促進している。イオンリテールでも独自のタブレット端末を用意し、格安で利用できる利便性でネットスーパー利用の拡大をめざしている。

いきいき、シニア向け独自端末を開発

いきいきは15年2月から子会社を通じて丸紅グループと提携、SIMカードとタブレットのセット販売を始めた。50代以上の女性のネット利用率の高まりを受け、いきいきではこれまで独自SNSの開設や通販サイトの充実を図ってきた。

ただ、利用の多くはパソコンを通じたもの。シニア層にも使いやすい独自設計の端末を普及していくことで、顧客によるネットの利用頻度を増やしていく。タブレットの購入と同時にSNSや通販サイトの新規獲得も進めたい考えだ。

〝紙依存〟から脱却図る

これまで、ライフスタイル誌「いきいき」の購読者に対し、「ふくふく」「スムリラ」という2種類の通販カタログを展開するビジネスモデルに軸足を置いてきた。シニア層のネットの利用率の高まりを受けて、通販サイトや実名登録型の独自SNS「いきクル」を開設。ただ、利用者の約75%はパソコンを利用していた。今回、立ち上げや持ち運びに便利なタブレットをシニア向けに展開することで、利用率がより高まると判断した。

これまで紙媒体に独自の強みを持っていたいきいきだが〝紙依存〟から脱却を図る。2015年1月には、新規事業の推進を目的にSNS事業などを分社化して新会社、フィフティ・プラス・ベンチャーズを設立。今後、同社を軸にウェブを起点にした顧客アプローチを加速させていく。

自社端末は、NEC製の「Lavie Tab S」(ディスプレイ・8型ワイド、カラーはパールホワイトのみ)。SIMカードは丸紅無線通信から提供を受け、同じく丸紅グループのMXモバイリングがタブレットを使える状態にセッティングして顧客に届ける。

利用料は24回払いの端末割賦代や月額データ通信費を含めても3918円(税込)。6000~7000円が一般的な通常のタブレット端末より大幅に利用料を抑えた。

発売に合わせて「いきいき」で20人のモニター募集を始めたが、想定を超える応募を確保したことからモニター枠を拡大。今後、アプリの使い勝手を検証した上で、4~5月をめどに販売を本格化する。また、SNS「いきクル」も近いうちに現在の「会員限定」から「一般開放」へのシフトを予定。「いきクル」ユーザーに対しても購入を促していく。これにより初年度に4000台の販売を計画しており、5年間で計2万台の販売を目指す。

普及と同時に「新規会員」も獲得

シニア層の利用を念頭に、タブレットもシニア女性の利用を踏まえて独自設計している。

初期設定のアプリケーションは、メニューを12個に絞り、サイズも大きくしたものをプリインストール。「いきいき通販サイト」や「いきクル」に加え、今後、独自のアプリも開発・搭載していく。

これまで雑誌「いきいき」では、料理の手順や体操の仕方などの説明に工夫が必要だった。独自アプリの開発で動画を使ってより分かりやすいコンテンツを配信していくことも視野に入れるという。

フリーの格安タブレットの場合、SIMカードの差し込みや初期設定を自ら行う必要がある。また、電話サポートの範囲もSIMカードに限られている。だが、いきいきではSIMカードの差し込みやグーグルアカウントの開設、Gメールの取得、自社通販サイトや「いきクル」の会員登録を行った上でタブレットを提供する。また、電話サポートもSIMカードだけでなく、タブレットやアプリの使い方までサポートしていく。

イオンリテール、主婦向け独自端末を発売

イオンリテールの専用のネットスーパーアプリは商品カテゴリー別に、売り場や棚を配置した画像をタッチ しながら買い物できる仕組み

イオンリテールは2月26日、専用のネットスーパーアプリを搭載したタブレット端末「イオン得するタブレット」を発売した。ネットスーパーなどの利用金額に応じて通信料をポイントで還元する仕組みとし、ネットスーパーの新規客獲得につなげたい考え。

専用端末の発売は2回目で、2012年3月に「エータッチルルン」を発売していた。操作性を活かして、画面をタッチするだけで商品を選択し購入できるネットスーパーを展開し、同社が展開する独自の電子マネー「WAON」による決済を導入してきた。

今回の新端末は通信環境などのデバイスを巡る環境の変化への対応が目的となる。まずは普及を図った上で、独自タブレットがネットスーパーの顧客の囲い込みの効果につながるかどうかの検証につなげていくようだ。全国の総合スーパー「イオン」350店舗で取り扱い、店頭やチラシで訴求する。まずは2万台の販売を目指す。

月額利用料金をポイントで還元

専用タブレット端末の月額利用料金は端末代金と通信費を合わせて、税込み2354円とした。ネットスーパーや通販サイト、医薬品ネット販売の月間累計金額5万円以上を利用すると、通信費2354円分をポイントで還元する。また月額累計金額3万円以上で、端末利用料金の半分にあたる1177ポイントを還元し、通信費の負担を軽減していく。

顧客自身で利用金額を把握し管理できるようにするため、4月1日から、ネットスーパーなど対象となる通販サイトの合計購入金額を管理できるアプリを配信する。4月1日から利用することが可能となる。で、通販の定期的な利用を促していくようだ。

搭載するネットスーパーアプリは独自端末用に開発。「菓子」や「調味料」など商品カテゴリー別に、売り場や棚を配置した画像をタッチしながら買い物できるようにした。実際の店舗と同様に商品棚の間を回遊できるデザインとし、店舗の利用になれたユーザーが簡単に利用できるようにした。

タブレット端末の普及が進む一方で、家族単位で通信費を考える主婦にとっては料金がハードルとなり購入しにくくなっていると分析。ネットスーパーなどの累計購入金額に応じて月額利用料をポイントで還元する仕組みを設け、料金を気にすることなく手軽に利用できるようにした。通信費の負担を軽減することで、ネットーパーの利用経験がない新規客層の獲得につなげる。

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