Sat, December 16, 2017

LINE、5月末にフリマアプリ終了 ――サービスの競争激化で伸び見込めず?

LINEは公式ブログを通じて5月末でフリマアプリが終了することを発表した

サービスは「成長」も
競合と明暗分かれる

LINEは運営するCtoC向けのフリマアプリ「LINE MALL(ラインモール)」を5月末に終了する。2月29日に公式ブログを通じて発表した。2013年12月にアプリの配信を開始してから2年6カ月でのサービス終了となる。
皮肉にも、LINEがフリマサービス終了を発表した2日後の3月2日には、同サービスで急成長している「メルカリ」が84億円という大型の資金調達完了を発表しており、フリマアプリで明暗がくっきりと分かれた格好だ。

フリマアプリ市場は先の「メルカリ」や「フリル」といったサービスが流通総額を伸ばしており、楽天やスタートトゥデイといった大手EC企業も参入し、競争が激化している。今回のLINEのサービス終了は、こうした競争激化により売り上げが伸び悩んでいたのではないかといった想像を抱かせる。
しかしLINEに問い合わせてみたところ、「サービス自体は成長していました」(広報)という回答。その上で、LINEのEC事業全体の成長戦略を考えて、「ラインモール」のCtoCの領域ではなく、BtoC向けのサービスに「選択と集中を行っていきます」(同)ということのようだ。
LINEでは「ラインモール」の会員数や商品数、取扱高などは公表しておらず、どの程度の規模に成長していたかは不明だ。いずれにせよ、順調に伸びているサービスをそう簡単に終えるとは思えず、「成長している」とはいえ、LINEが想定していたような成長率ではなかったということだろうか。

LINEの発表によると「ラインモール」は3月15日に購入・出品といった新規取引や、商品の検索・閲覧ができなくなるほか、新規会員登録も停止。5月31日にアプリの新規ダウンロードを停止し、サービスを終了する。

「ラインモール」は様々な変遷を経て、最終的にはCtoCに特化したフリ マアプリとなっている

EC事業の伸びを考え

BtoCサービスに軸足

「ラインモール」は2013年12月にサービスを開始した。
CtoC向けのプラットフォームとしてスタートし、2014年3月には「ラインモール」の手数料(販売価格の10%)を撤廃し、それまでに販売した分の手数料もすべて払い戻すと発表。出品への障壁を取り払って品ぞろえを拡充し、利用者の増加につなげる計画だった。さらに同じ時期に「ラインモール」内で同社のバイヤーが選定した商品を割引価格で販売する「LINEセール」を開始するなどモール内のコンテンツの充実を図った。
そして2014年8月からは正式に法人の出品にも対応し、共同購入やギフトなどのサービスメニューを追加した。その後、一部の法人向けサービスを切り出して「LINEフラッシュセール」や「LINEギフト」といったアプリを展開し、現在の「ラインモール」はCtoCに特化したフリマアプリという位置付けになっていた。
LINEによると、「ラインモール」は人が集まらなかったり取引がされていないということはなく、ユーザーも集まって成長していたが、「今後のEC全体の伸びを考えた結果、CtoCではなくBtoCのサービスに軸足を置くことにしました」(広報)としている。
実際、LINEが展開している海外のアパレルや雑貨、バッグなどを現地価格で販売する「LINEトリップバザール」や、曜日ごとにテーマを決めて1週間限定で販売する「LINEフラッシュセール」といったBtoC向けのサービスは好調に推移しているもようで、今後はそうした領域を強化していく計画のようだ。

2013年8月に千葉県で行われたカンファレンスの会場で、舛田氏が「ラインモール」開始を大々的に発表 した

見通しの甘さ露呈し

2年6カ月で終了へ

そもそも「ラインモール」は2013年8月に千葉県で開かれたカンファレンスの場で大々的に発表された。
「誰もが売り手と買い手になれる。すぐ出品できる。すぐ買える。そうしたスマートフォン時代に合ったLINEのコミュニケーションを生かすような新しいコマースサービスを展開していきます」─。同社で当時執行役員を務め、現在は取締役の舛田淳氏はこのように述べている。また、森川亮社長(当時)も「勝ち負けではなくて新しい価値を提供したいと思っている。それに関する自信はあります」と意気込みを見せていた。
「ラインモール」が果たして「新しい価値の提供」ができたかどうかはユーザーが判断するところだろうが、結果的には2年半での終了となってしまった。フリマアプリ市場の競争が激化する中で、LINEとしては想定していた伸長が見込めないと判断したものとみられるが、事前の見通しの甘さを露呈したことは否めないだろう。今後LINEがBtoCサービスでどのように巻き返しを図るのか気になるところだ。

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