Thu, September 20, 2018

パナソニックがIoT調理家電を発売 ―― 焙煎方法をクラウドで運用

焙煎機とスマホは「Bluetooth」で連携する

パナソニックは、IoTサービスを開始する。4月上旬に、コーヒー生豆の頒布会を開始する。スマートフォンなどの専用アプリで焙煎を設定することが可能で、手軽な操作で、専門的な知識や技術なく焙煎を楽しむことができる。クラウド上で運用する特長を活かして、将来的には焙煎データを収集・分析し、将来的にユーザーの好みにカスタマイズすることも検討する。ショールームなどでの体験会などを通じて、まずは月間100件の利用を目指す。

コーヒー豆で年12回の頒布会を実施

開始するのは焙煎機とコーヒー生豆をセットにした頒布会「ザ・ロースト」。家庭用焙煎機「スマートコーヒー焙煎機」と、年12回のコーヒー生豆の定期販売がセットになっている。焙煎機の価格は10万円で、コーヒーの生豆は年間で36種類を取り扱い、季節に合わせて「香りを楽しむ」や「味わいを楽しむ」などをテーマに1回あたり2~3種類を、3800円と5500円でそれぞれ販売する。これとあわせて、常時販売するコーヒー豆を6種類取り扱っていく。

コーヒー豆は輸入商社との取引を通じブラフルやメキシコ、タンザニアなど世界中の豆をラインアップした。専用の冊子を同梱して届けるなどし、生産者の顔が見える状態で取り扱うことで顧客との関係性構築を目指す考えだ。

焙煎方法はコーヒー専門店がプロファイルし、毎月届ける生豆の特長にあわせて焙煎するときの温度や風量、時間を調整する。焙煎方法は毎回、浅煎りから深煎りまでの2~3パターンを用意して、年間で最大100パターンの味わいを楽しめるようにした。焙煎ごとに、香りや口当たりなどの違いを解説しており、ユーザーはその違い感じることができるようにした。
焙煎機はイギリスのベンチャー企業と技術提携して開発。きめ細かく温度や風量を制御でき、豆の焙煎中に表面の皮を分離できるようにした。家庭での手入れを簡単にし、使い勝手の良さにも配慮した。

焙煎プロファイルを選択して送信するだけで知識 や技術なく焙煎できる

パッケージのQRコードを読み込んで「豆カード」 をダウンロードする

専用アプリで焙煎方法を設定

焙煎方法は専用のスマートフォンアプリを通じて設定する。生豆のパッケージに記載したQRコードを読み込むと、アプリに「豆カード」をダウンロードできる仕組みだ。

「豆カード」には焙煎プロファイルや、産地や生豆の情報、焙煎士のコメントなどを表示する。焙煎プロファイルを焙煎機に送信すると、好みの味わいでコーヒー豆を焙煎することができる。アプリ上で焙煎の状況を確認したり、定番で取り扱うコーヒー豆を追加で購入することも可能。焙煎した豆は、ミルで引き、好みの入れ方でオリジナルのコーヒーを楽しむことができる。対応する端末はiOSで、焙煎機1台に対して最大で8台のスマートフォンやタブレット端末を登録できる。焙煎機は無線技術「Bluetooth」を使ってスマートフォンと連携できる。

クラウド運用でサービス進化の可能性を視野に

パナソニックはこれまで、インターネットに接続できる家電製品「スマート家電」を展開し、帰宅時に電源がオンになるエアコンや、好みの炊き方を設定できる炊飯器などを開発してきた。今回の焙煎機はこうしたスマート家電のノウハウを進化させて商品化。焙煎機はQRコードを通じて本体を操作することが特長で、クラウド上で運用できることが異なる。「継続的にユーザーと繋がることで、焙煎データを収集・分析ができる。ユーザーの好みに合わせたカスタマイズなど、サービスを進化させることも可能になる」(パナソニック)という。
想定している具体的な活用方法は不明だが、例えば、ユーザーの好みにあわせて焙煎具合を微調整することも可能だ。また、ユーザー焙煎の好みに合わせて、最適なコーヒー豆をレコメンドしたり、焙煎のタイミングなどユーザーの使い方から顧客のライフスタイルを分析・解析することも可能になるようだ。

専用アプリで、コーヒー豆の産地情報や焙煎状況など確認でき、追加の豆も購入可能

簡単な操作で焙煎できる点を訴求

4月下旬にスタートする同サービス。ターゲットはコーヒーに関心が高い人やこだわりのある人を想定する。昨今では、チェーン展開するカフェ以外にも、コーヒー豆の鮮度や焙煎具合にこだわるスペシャルティコーヒーが浸透する傾向にあるという。ただ、習慣的に焙煎を楽しむ人は少なくターゲットが限られていると分析。アプリを操作するだけで、技術や知識がない人でも簡単に焙煎を楽しめるとして訴求する。パナソニックが運営する自社ショールームでの体験会や、焙煎士がオーナーを務める店舗での紹介などを通じて認知度の拡大を目指す。
自社サイト「パナソニックストア」では、1月から先行予約販売を開始したことに伴い、キャンペーンを実施。モニターを募集キャンペーンでは、年間を通じて月1回以上、「ザ・ロースト」写真やコメントをSNSに投稿することを条件に商品を無料で提供し、くちコミを中心に認知度を高めていく。カタログなどの販促物に登場してもらいたい考えで、自宅での撮影やインタビューの協力も求めていく。
加えて、2月末までに予約した顧客を対象にノベルティをプレゼントするキャンペーンを実施する。サービス開始までに時間があることから、立ち上がりの顧客の反応を見ていく考え。

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