Thu, September 20, 2018

Cチャンネルが動画コマース本格化 ――第1弾はサマンサタバサとタッグ

森川亮社長(右から2番目)と人気クリッパーがサマンサタバサとの協業をPRした

女性向けの動画メディアを運営するCチャンネルは7月14日、バッグやアパレルブランドを手がけるサマンサタバサジャパンリミテッドと組んで動画コマース事業を本格始動した。
Cチャンネルは、ファションやコスメ、フードなど女性の関心が高いテーマを中心に、短い時間で手軽に視聴できる縦型動画をタレントやモデルといったインフルエンサーとともに撮影・制作し、「Cチャンネル」アプリやフェイスブック、LINE、インスタグラムなどの各種ソーシャルメディアで発信している。
同社では2016年12月にEC事業をスタート。これまでは、同社バイヤーが商品を仕入れて販売することが多かったが、今回の協業ではサマンサタバサが売りたい新作バッグを「Cチャンネル」で販売する格好だ。

ミランダ・カーも動画コマースのクリッパーとし て登場する

Cチャンネルは女性向けアンケートで上位に入る人気ブランドをECで扱うことで新規顧客層の開拓につなげたい意向だ。サマンサタバサにとってもリスクを避けて動画コマースに挑戦できる利点がある。
今回の取り組みでは、「Cチャンネル」とCチャンネルの通販サイト「チアクローゼット」内に特設ページを開設し、人気バッグブランド「サマンサタバサ」および「サマンサベガ」の動画を月4回配信するが、ブランドのプロモーションモデルを務めるミランダ・カーも登場して商品を紹介するという。
販促面では、8月18日~18年1月31日まで動画投稿キャンペーンを展開。「Cチャンネル」で両ブランドのバッグを購入し、テーマに沿った動画を投稿したユーザーの中から毎月、ミランダ・カーの直筆サイン入りバッグチャームをプレゼントするほか、キャンペーン期間中の最優秀動画に選ばれた投稿者にはミランダ・カーのロサンゼルスでの撮影に同行できる特典も用意した。投稿動画は、「休日の女子会コーデ」や「デートコーデ」「着回しコーデ」などの投稿テーマに合わせて購入したバッグの紹介動画を撮影し、インスタグラムか「Cチャンネル」アプリに投稿してもらう。

Cチャンネルではサマンサタバサとの取り組みを足がかりに動画コマースを強化し、協業先の拡充も図っていく考えだ。

Cチャンネルが運営する通販サイト「チアクローゼ ット」

検索型のECではなく動画で購買意欲を刺激

Cチャンネルは、500人以上のモデルやタレントが“クリッパー(動画投稿者)”として活動しているほか、社内に撮影スタジオを構えており、動画を低コストで量産できる体制を整えているという。会社設立当初からアジアを中心にグローバル戦略を進めており、タイや台湾、中国、韓国、インドネシアなどでの動画配信が可能で、さまざまな情報メディアを活用して月間で最大7億3000万人にリーチできるのが強みという。
16年12月から始めた動画コマースについては、中国や欧米などが先行しているが、日本においても「従来の検索型ECから動画コンテンツで購買意欲を喚起する手法が重要になっていく」(森川亮社長)とし、今回のサマンサタバサとの取り組みのように有名人などがバイヤーやプレゼンターとして登場する動画を強化することで、“思わず欲しくなる”瞬間を演出する。
同社が制作する動画は30秒~1分の尺だが、「ここで買わないといけない理由を伝えることが大事。短い時間でもストーリーがあり、最初に疑問や理想を投げかけ、お薦めする商品の特徴を説明して提案していくことを心がけている」(矢部秀卓EC事業統括プロデューサー)としており、EC事業開始から約半年で売り上げは初動に対して約10倍になるなど、順調に拡大しているという。

現状、通販サイトとしてはライフスタイル系を中心とした「Cチャンネルショッピング」と、ファッションおよびビューティー系商材が中心の「チアクローゼット」、インフルエンサーの田中里奈さんがディレクターを務めるセレクトショップ「イズントシー」の3サイトを運営。基本的に「Cチャンネル」のアプリ内動画とCチャンネル運営のソーシャルメディアからECの商品詳細ページに送客している。

オンワードとの共同ブランドは秋冬から本格化す るという

オンワードとのブランド今秋冬シーズンに本格化

CチャンネルではEC事業強化の一環として、2017年3月15日にアパレル大手のオンワードホールディングスと組んでEC専用のブランド「トゥー フェイシーズ」を立ち上げている。同ブランドは、オンワードのモノづくりのノウハウをベースに、Cチャンネルが抱える人気クリッパーによる旬のトレンド情報を商品開発に生かすとともに、プロモーション面でも動画メディアを活用している。
Cチャンネルは、信用力のあるアパレル企業と組んでブランド開発を行うことで、品質の高い服を手ごろな価格で提供できる利点があり、動画コマースで安定的な収益源を確保する狙い。一方、百貨店ブランドの多いオンワードの中心顧客は30~50代だが、Cチャンネルと組むことで20代以下の女性との接点を強め、海外を含めた新しい顧客層の開拓につなげたい考え。

同ブランドはCチャンネルが抱えるクリッパー2人とオンワードの20代女性社員2人との合計4人で開発。少ない人員で企画からモノづくり、動画制作、プロモーションまで取り組み、販売チャネルも「Cチャンネルショッピング」とオンワードの自社通販サイト「オンワードクローゼット」、外部サイトでは「ゾゾタウン」を通じた販売に限定。「約4カ月の展開でどんなアイテムが売れるかが分かってきた」(矢部プロデューサー)とし、17年秋冬からは本格展開に乗り出す考えで、サマンサタバサとの取り組みを含めて動画コマースでも売り上げをとりに行く。

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