ＴＳＩホールディングス傘下のＴＳＩＥＣストラテジーは３月２日から、グループ商材を横断的に扱うモール型の通販サイト「ミックスドットトウキョウ」で初めて外部ブランドの取り扱いを始めた。
ＥＣ限定で販売するのは米ニューヨーク発のバッグブランド「ステイト」（画像）だ。日本版のブランドサイトも運営し、デジタル上でのブランディングで新規ビジネスの育成に挑戦。６８万３０００人を抱える「ミックスドット」既存顧客の買い回りだけでなく、ウェブ広告などを通じた新客開拓にもつなげる。
同社はこの２年間、グループＥＣ戦略のけん引役としてブランド単位で展開するＯ２Ｏサイトを強化し、戦略的に「ミックスドット」から各Ｏ２Ｏサイトに顧客を移してオムニチャネル化と自社ＥＣの成長につなげてきた。一方で、「ミックスドット」の今後の役割を模索する中、切り口のひとつとしてグループ外ブランドを扱って同サイトの価値向上を図る。
今回、アジア展開を模索していた「ステイト」と思惑が一致したことや、「ミックスドット」ではバッグブランドを展開していないことに加え、顧客層の中心が３０代半ばから４０代の女性のため、キッズが強く”家族で使えるバッグ”がコンセプトの同ブランドとの親和性が高いと判断した。
また、「ステイト」はバッグが売れた数と同数のバッグを米国の貧しい子どもたちに寄付する取り組みを行っており、同社ではこうしたブランドストーリーにも共感。「ミックスドット」で売れた分も寄付の対象になることから、気軽にできる社会貢献の機会としても訴求する。
現状、日本で正規店として同ブランドを扱うのは「ミックスドット」だけで、定番やシーズン商品のほか、映画「スター・ウォーズ」とのコラボバッグなど６０型を販売。キッズは８０００円台から、大人向けは１万２０００円からとなる。
同社は「ミックスドット」で商品を扱うだけでなく、日本版ブランドサイトも運営してブランドストーリーなどを発信するほか、ウェブ広告やインスタグラムを活用した販促も実施。すでに広告やインスタで接点を持った新規ユーザーの流入につなげているようだ。今後は、「こどもの日」など家族を意識するイベントに合わせて親子撮影会を開催してファン獲得を図るとともに、ブランドサイトやインスタのコンテンツ拡充につなげる。
