Mon, December 17, 2018

Iーne 「ボタニスト」好調続く、くちコミ、地方にも浸透

オリジナル商品製造販売のI―neの業績が好調だ。植物由来成分を配合したシャンプー「ボタニスト」を軸に急成長。2016年12月期の売上高は前期比約90%増の170億円。17年12月期も売り上げを大きく伸ばしたもようだ。このうち、ネット販売売上高の占める割合は30%程度を占めている。ボタニストは、インフルエンサーを活用したマーケティングで、20~30代女性を中心に支持を集めているが、最近はさらに上の年齢層にも浸透しはじめているようだ。
07年設立の同社はオリジナル商品の企画販売を手掛けており、ヘアーアイロン「サロニア」は楽天市場やアマゾンにおいてロングヒット商品となっている。
ボタニストは15年冬に発売。シャンプー(=画像)は約1500円(490ミリリットル)と比較的価格は高いが、「ボタニカル(植物由来)」であることを前面に出して大ヒット。当初はネット販売が主力の販路だったが、ドラッグストアやバラエティーショップなどでも販路を拡大し、シリーズ累計出荷本数は3500万本を超えた。
インフルエンサーを活用したマーケティングが20~30代女性に刺さった。伊藤翔哉取締役は「既存のシャンプーに比べて、ボトルはフォトジェニックだが価格が高いので、大手と同じ戦い方をしても勝てないし、そもそも従来型のマス広告のノウハウもなかった。ターゲット層が一番接触する媒体はスマートフォンなので、自然とSNS関連などデジタル関連に投資するという判断になった」と話す。
SNS関連では、広告のほかインフルエンサーマーケティング、自社SNSアカウントからの情報発信という3つの手段で宣伝した。15年はインスタグラムが急速に普及した時期であることから、インスタにおけるインフルエンサーを活用したマーケティングはかなりの効果があったようだ。
ドラッグストアなど実店舗でも大きな売り場面積を獲得するヒット商品となっている。伊藤取締役は「インスタを良く見る人は、ネットだけではなくドラッグストアでも買い物をするわけで、当初から進めている宣伝手法の質を上げていったことが大きいのではないか」と売れた理由を分析する。”質”の部分に関しては「ランディングページも露骨に販売に誘導するものは避け、ボタニストというブランドを好きになってもらった上で買ってもらえるページにするよう、A/Bテストを繰り返した。さらにはユーザーレビューを参考に改善を進めたほか、購入者が接触した広告のうち、好感度高かったものを選んで集中的に投下するなどの戦略を進めた」(伊藤取締役)。
中でも、インフルエンサーを使った宣伝に接触した購入者は多かったが、最近はこうした宣伝も一般的になり、新鮮味がなくなってきた。「芸能人が宣伝しているから購入するということはなく、本当にその商品が好きなのか分かることが重要。宣伝ではあってもユーザーに違和感を持たれないキャスティングをしている」(伊藤取締役)という。
ボタニストの発売から4年目となっているが、勢いは衰えていない。伊藤取締役は「くちコミが届いたのか、地方のドラッグストアの売り上げが伸びているし、これまで主力だった20~30代より上の層にも浸透しはじめているようだ。サンプルやアメニティーで試して良さを実感した人もいるのではないか」と手応えを口にする。
マス媒体を活用した広告に関しても、健康食品「ルビーマッシュルーム」に関しては、コンビニエンスストアが主力販路のため、お笑い芸人のおぎやはぎを起用した宣伝を昨年実施。「ノウハウがないためにデジタル広告ばかりやっていたが、マス広告の良さは理解しているので、マスとデジタルを掛け合わせたあらたな指標を作りたい」(伊藤取締役)。
今後は、ボタニストに次ぐ柱を作ることが課題になる。伊藤取締役は「ヘアーアイロンのサロニアは右肩上がりに伸びており、最近はアリババグループの越境ECサイト『天猫国際』で発売して宣伝を始めた。また、スキンケアブランド『スキンビル』も好調だ」と話す。
海外展開についても、ボタニストを軸として本格的に取り組む。アジアがメインだが、欧米でも展開する。現在、台湾に現地法人を設立しており、その他の国でも代理店活用も含めて本格化していく予定だ。販路はネット販売、店舗販売双方を考えており、その国にローカライズしたプロモーションを行う。

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