Thu, August 16, 2018

ゾゾ、新型採寸スーツの配布開始 ―― PBで初年度200億円を計画

「ゾゾタウン」では新しい採寸スーツの使用方法を動画で紹介している

スタートトゥデイは4月27日、プライベートブランド(PB)「ゾゾ」の販売目標を初年度となる2019年3月期に200億円(海外比率10%)、2年目に800 億円(同25%)、3年後は2000億円(同40 %)を掲げた。同時に、PB展開に合わせて2017年11月に発表した採寸用ボディースーツ「ゾゾスーツ」の投入を打ち切り、大量生産が可能な新型ゾゾスーツを投入することを明らかにした。
同社は、伸縮センサーやブルーツースを使ったゾゾスーツでPB事業の垂直立ち上げを計画。同スーツの予約数も100万件を突破していたが、スーツを大量生産できる体制が整わず、予約者への発送が大幅に遅れていた。
今回、新たに投入する新型ゾゾスーツは、従来の伸縮センサー方式を改め、全身に300~400個付いたドットマーカーをスマホのカメラで360度撮影することで精度の高い計測ができる読み取り方式とした。利用者にとってはブルーツースの接続不良や電池切れの心配がなく、洗濯もできる利便性が売りだ。また、同社にとっても新型スーツは生産コストを大幅削減でき、1着約1000 円で作れるという。
生産面の課題を解消できたことで、予約者への発送に加え、「ゾゾタウン」の商品購入者への同梱や街頭配布、企業とのコラボ企画を通じた提供などにも着手し、19年3月までに海外を含めて600 万~ 1000 万着を無料配布する計画だ。
同社によると、旧型スーツを手にしたユーザーの6割が実際に採寸を行い、そのうちの約半数がPBを購入。平均購入点数は2.5 点(7500円)だったようで、今期のスーツ配布計画に旧スーツ注文者のPB注文率や客単価を当てはめると135億円~225億円規模になる計算だ。加えて、PB商品のラインアップはデニムパンツとTシャツの2種類だけだが、6月にはカジュアルシャツとストレートデニムパンツ、スキニーデニムパンツを投入。その後もビジネスシャツやスーツなどを商品化し、今期中に展開数を10~20型に増やす計画だ。また、7月初旬からは海外72カ国でもPB商品の販売をスタートする予定で、展開商品の拡充や海外に販路を広げることで、初年度200億円の売り上げは確保できると踏んだ。
一方で、採寸スーツはぴったりサイズを提供するPB展開のカギとなるため、スタートトゥデイでは引き続き体型測定の技術開発を進める。今期、ゾゾスーツを1000 万着作れば100 億円になる計算で、新型スーツよりもさらにコストが抑えられ、簡単に手間なく精度の高い測定が可能な技術や手段が確立した場合は乗り換える考え。

初の3カ年計画策定

スタートトゥデイでは今回、PBの販売計画だけでなく、同社初となる3カ年の中期経営計画も発表。18年3月期の商品取扱高2705 億円、売上高984 億円、営業利益327億円に対し、最終年度の21年3月期には商品取扱高7150億円、売上高3930 億円、営業利益900億円を目標に掲げた。
同社では、「70億人のファッションの共通課題はサイズ問題」(前澤友作社長)としおり、PBをグローバルで成功させることを前提にビジョンを策定。PBの海外販売比率は初年度の10%に対し、2年目25%、3年目40%、10年後には80%を目標とし、「10 年後にはPB『ゾゾ』を展開するオンラインSPAで世界ナンバーワン、グローバルアパレル企業のトップ10入りを目指す」(前澤社長)とする。
中計では、アパレルブランドの自社EC支援を行うBtoB事業を再強化。グループが持つビッグデータの一部をブランドに開放して販促機能を強化するほか、最大2カ月後の支払いが可能となる決済サービス「ツケ払い」も支援ブランドの自社ECで利用できるようにすることなどで、同事業は3年後に300 億円を計画する。
また、「ゾゾタウン」やファッションコーディネートサイト「ウェア」内に広告スペースを設けて販売するインターネット広告事業をスタートし、3年後100 億円を計画する。
さらに、18 年1月末に発足した「スタートトゥデイ研究所」の活用を積極化。機械学習によるデザインの自動化や、素材研究、新生産ラインなど服作り全般の研究を行うほか、「似合う」など数値化しづらい服の推薦アルゴリズムを研究するのに加え、ゾゾスーツの進化に寄与する人体計測の技術研究を引き続き行う。

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