Sat, September 22, 2018

KDDIとエブリーがライブコマース ――専用アプリ提供、「ワウマ」店舗も活用可能

ユーザーがコメントできる機能も

動画サイト運営のエブリーとKDDIは8月9日から、スマートフォン向けのライブコマースアプリの提供を開始した。配信される生放送のショッピング番組で出演者が商品を紹介、ユーザーはその場でコメントすることが可能なほか、ライブ中に商品を購入することもできる。当初は平日のみで、30分程度の番組を1日に6番組配信していくが、数年以内には24 時間365 日配信するプラットフォームとしたい考えだ。

決済はアプリ内で完結

両社は今年3月に資本業務提携を締結していた。エブリーは2015 年9月の創業で、レシピ動画サイト「デリッシュキッチン」、女性向けライフスタイル動画サイト「カロス」、母親向け動画サイト「ママデイズ」、ニュース動画サイト「タイムライン」を運営。料理、家事育児、美容、ファッション、ニュース、ライフスタイル、エンターテインメントなど、幅広いジャンルの動画を、月間4400万人以上に提供している。
アプリの名称は「CHECK(チェック)」。エブリーの動画コンテンツ制作に関するノウハウと、KDDIの持つコマースサービス基盤を融合。KDDI が運営する仮想モール「Wowma !(ワウマ)」の商品ラインアップを番組で紹介するほか、KDDIのユーザー基盤や決済基盤を活用している。

配信画面から商品を購入することができる

エブリーの梶原大輔取締役は「これまでのライブコマースアプリは、ネット販売企業が自分でスマートフォンを使って配信しているケースが多かったが、新アプリは当社のスタジオからクオリティーの高い番組が配信できるため、より商品の情報や見栄えを重視することができる」と強みを説明する。また、配信後のアーカイブ視聴も可能とした。
また、ワウマとも連携しており、出店店舗向けの新たな販売チャネルとして位置づける。コミュニケーション機能については、当初はコメント機能のみだが、番組中に行われるアンケートやクイズに回答することでクーポンやポイントが付与される機能や、動画の同時視聴者数が多く集まるほど安く買い物できる共同購入の仕組みなども導入する予定。決済はアプリ内で完結する。決済手段についても拡充していく予定。

大規模プロモーションを展開

番組については、スタート当初はエブリーが制作した「プレミアムコンテンツ」を配信。エブリーが調達した商品を販売する。扱うのは、レディースファッション、コスメ、ネイル、マタニティー、キッズ、メンズファッション、雑貨、ペット用品など。1番組で3商品程度を紹介する。
出演者は人気インスタグラマーやモデル、同社社員などとなっている。例えば夜8時からは「ダイヤモンドのように輝く女子になるためのアイテムや情報を曜日ごとに紹介する」というコンセプトで、若い女性向け番組「20時女子(ダイヤモンドタイム女子)」を配信する。
他にも母親向けの「悩みすっきりママラク」や「うちの子プロジェクト」、「ママレビュー」、トレンド・SNS 映え・フォトジェニックなアイテムを紹介する「買えるジェニック」、チェックのスタッフによるバラエティーチャンネル「チェック」も配信する。

今後はワウマの各店舗が自社商品を生放送で紹介できる仕組みを導入する。販売手数料は非公開だが、商品によって変わる。さらに、番組枠をメーカーや小売り企業、テレビ局などに販売していく予定。当初は1チャンネル
のみの配信だが、ユーザーの増加にあわせて複数チャンネルの配信も考慮する。

当初は、エブリーが運営する女性向けライフスタイル動画メディア「カロス」から送客するため、20 ~ 40 代女性が想定する視聴者層となるが、今後は性別や年齢を問わず、さまざまなユーザーに閲覧してもらえるようなプラットフォームとする。
8月中旬からは、テレビCMやフェイスブック広告、インスタグラム広告など、大規模なプロモーションを開始。タレントを起用した目玉番組の配信も計画する。サービス開始当初の1日における動画閲覧数は1万を想定している。

「ワウマ」アプリでの配信も

KDDIではテレビ朝日と共同でライブコマース関連の企画も実施した(写真は「イケメン通販騎士」の出演者たち)

KDDIでは今年1月、テレビ朝日と共同で、テレビ通販番組とインターネットのライブ配信を連動させた企画「イケメン通販騎士(ナイト)」を実施。テレビ朝日で放送中の通販番組「特選ものコンシェルジュ」のコーナーとして放送したもので、実演販売未経験でイケメンの4人をオーディションで選考し、商品の魅力を的確に訴求できる“実演販売士”に育てる過程を収録で放送するほか、通常のテレビ通販として一押し商品を紹介。さらに、ライブ動画配信アプリ「ライブミー」と動画共有サービス「ユーチューブ」において、4人と視聴者がコミュニケーションを取りながら、番組で習得した販売のノウハウを活用し、商品の魅力を生放送で伝えるという企画だった。KDDI によれば、同企画において、一定の成果を得たことから、今回のライブコマースアプリの提供につながったという。今後はチェックで放送するライブ動画について、ワウマアプリでの配信も行う予定。

ワウマ出店者の新たな販路ともなる今回の取り組み。ヤフーショッピングのように、出店者が出演してスマートフォンなどで自ら撮影、配信を行うスタイルとは異なり、本格的な番組を制作する点が特徴となる。

とはいえ、手数料は必要となるだけにそれに見合うだけの売り上げを確保できるかが気になるところ。実施予定の大規模プロモーションで、どれだけユーザーを取り込めるかがカギになり配信画面から商品を購入することができるそうだ。

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