Sun, November 18, 2018

シーチャンネルがアプリにライブ機能 ――イベントでライブコマース実施

元タレントの岡本麻里さん(右)は時短グッズを特別価格で販売した

女性向けの動画メディアを運営するCChannel(シーチャンネル)は10月7~8日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで同社主催のリアルイベント「スーパーシーチャンネル2018」を開催し、大々的な実施は初めてとなるライブコマースにチャレンジした。これまで「シーチャンネル」アプリにライブ配信機能はなかったが、10月3日に当該機能を実装し、同日から数回のライブコマースをテストしてイベントに臨んだ。

同イベントのコンセプトは“女の子の「なりたい」を全部叶える”リアル体験フェスで、「シーチャンネル」で人気のコンテンツを実際に見て楽しめる。今回はアプリにライブ機能を搭載したのを受けてイベントの様子を世界に生配信。アプリだけでなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブなどファン数の多い各種SNSでも発信し、来場できないユーザーも楽しめるようにした。

当日は、原宿と麻布十番にある「シーチャンネル」の撮影スタジオが国際フォーラムに登場し、メインステージではタレントやインフルエンサーが多数登場してエンターテイメントやビューティー、恋愛などのコンテンツを生配信したほか、会場内には「シーチャンネル」で人気のハウツーを実際に体験できる協賛企業のブースを設置加えて、人気インフルエンサーのお薦め商品がその場で購入できるコマーススタジオも開設し、1日4回、計8回のライブコマースを実施した。

人気ユーチューバーのヒョクさん(右)が登場し た回のアプリ画面

イベント2日間の来場者数は1万2000人、オンライン視聴者数が25万人、合計26万人がイベントを体験。会場内でライブコマースを行ってイベント性を高めることで、コマースに対する注目度も高まったようだ。

イベントでのライブコマースは1回当たり約45分~1時間で、美容グッズやアパレル、カラーコンタクトなどを販売したが、いずれも商品をしっかり説明する時間を設け、原則、ライブ配信中だけ割引販売してお得感を出した。

売り上げベースでは、人気ユーチューバーのヒョクさんがゲストとして登場し、韓国のボーイズグループ、ワナワンの魅力を語りつつ、同グループの写真集やグッズを数量限定にして最大52%オフで販売した回がトップの売り上げだった。

数量ベースではシーチャンネルが運営するアパレル通販サイト「チアクローゼット」で活躍するバイヤーの前田希美さんが自身でセレクトした商品の“あざと可愛い”ポイントを紹介。全品20%引きで販売した回の反響が大きかったほか、同社の恋愛動画コンテンツで人気の堀井勇気さんが美容グッズを最大70%オフで販売した回はライブ開始から20分で商品が完売したという。

一方で課題もあった。ライブ機能を実装してからコマースについても数回のテストを行ったが、本格的なライブ配信はイベントが初めてで、とくに会場の電波状況もあってライブ配信の動画が実際のタイミングよりも遅れた。また、今回のライブコマースではインフルエンサーをゲストとして呼ぶケースが多かったが、ゲストを見に来るだけのファンもおり、コマーススタジオは各回とも盛り上がったものの、必ずしも購買に直結したわけではなかったようだ。

さらに、アプリと同時配信するユーチューブなどSNS経由の視聴者が多く、ライブ中に買い物をしてもらうにはアプリに誘導する必要があり、ストレスのないコマースを行うには告知も含めて課題が残ったという。

生配信は売り手の熱量伝わる人材の発掘と育成にも注力へ

ヒョクさん(右)は韓国のボーイズグループWanna One の魅力とグッズを紹介した

今後、ライブコマースは視聴者数が見込める夜間の決まった時間帯に配信して認知を高め、当面はアーカイブに動画を残さず、イベントの際と同様、タイムセールのようにその時間限定のお得な商品や、同社アプリでしか買えない商品の仕入れに力を注ぐ。

アプリにライブ配信機能を実装したのは10月初旬だが、同社が(生配信ではない)動画コマースを始めたのは2年近く前で、動画を介して商品を売る手法は磨いてきた。ライブコマースについても、メルカリのライブ配信サービス「メルカリチャンネル」を利用して18年3月からテストを重ねてきた。

「メルカリチャンネル」では、自社ECですでに販売しているアパレル商材や美容グッズ、コスメ、キッチン用品などを対象に売り場を移し、ライブコマースの形で提案。自社のスタッフが出演して平均週1回配信してきたという。

これまでの動画コマースでは一見、商品が地味だったり、動きの変化が少ないものは売れにくい傾向にあるが、ライブコマースの場合は「商品に対する売り手の熱量がダイレクトに伝わりやすい」(橋本ゆうきEC事業部ディレクター)とする。そのため、商品の派手さは動画コマースほど必要なく、流行りや目新しさという価値よりも自分に置き換えてその商品が必要かどうかで購入を決める消費者が多いようだ。

シーチャンネルでは今後、自社アプリのライブコマースでも女性の生活に便利なものを中心に発信し、オリジナル商品も扱っていく。また、ライブ配信を視聴するモチベーションとして“人軸”も大事な要素になることから、ゆくゆくは「チアクローゼット」と同様にインフルエンサーがセレクトした商品の販売も手がけたい意向だ。

また、従来の動画コマースとライブコマースでは出演者に求められるスキルなども異なるため、ライブコマースに必要な能力のある人を発掘したり、育てることにも力を注いでライブコマース時代の“新しいスター”を量産していく。

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