三越伊勢丹 中元のライブコマース強化

  三越伊勢丹は、中元のライブコマースを強化し、EC売上高に貢献するなど一定の成果を得ているようだ。
 同社は、デジタル技術活用による顧客との新しいコミュニケーション活動を通じ、オンラインで楽しめる買い物スタイルを提案している。一環として、中元商戦では「三越伊勢丹オンラインストア」でのライブコマースを強化中だ。

 初回の5月29日はゲストにイラストレーターで作家の杏耶さんを迎え、「日本各地の素材・製法・人にこだわり抜いた三越・伊勢丹の限定品」をテーマに、大切な人へのギフト選びのヒントとなる商品づくりへのこだわり、ストーリーや背景を存分に伝えながら全10商品を紹介した。

 杏耶さんのオリジナルイラストとともに実際に商品を試食してもらいながら進行した結果、杏耶さんのファンを含む若年層から「贈り物をするのに迷っていたけれど楽しく選べる」や「外出しづらい今だからこそ自分へのご褒美や自宅での楽しみに食べたい」など、多くのコメントや質問が寄せられた。

 2回目の6月16日には、ゲストにアートディレクターで金継ぎ作家のナカムラクニオさんと、東京国立博物館の竹之内勝典さんを迎え、日本橋三越本店屋上から、国立博物館、東京国立近代美術館との限定コラボギフトを紹介した。

 当該限定ギフトは、昨年の歳暮のライブコマースでも大きな反響があった商品群で、美術や工芸の保護活動に取り組んでいるナカムラクニオさんならではのアートとギフトに対する美意識や思い、竹之内さんによる美術作品の解説とともに、全15商品を紹介した。

 2回の配信はいずれも大きな反響があり、合計視聴者数は3万人を超え、ライブコマース経由の売上高は過去最高を記録したのに加え、中元のEC売上高も前年の約2倍となっているようだ。
 6月26日には今年の中元商戦で3回目となるライブコマースを午後7時〜8時まで実施。ワイン漫画「神の雫」の原作者として知られる亜樹直さん姉弟をゲストに迎え、ビールやワイン、ウィスキー、焼酎などの限定商品を提案した。

 三越伊勢丹からはムリエの資格を持つ谷口バイヤーがこだわり抜いた商品を亜樹さんに紹介しながら、お酒の話を掘り下げた。

 なお、同社では縦長のライブコマースの画面を上下に二分割し、上の画面と下の画面で進行役とゲストを映したり、試食時には下の画面で商品のアップ画像を映すなど、視聴者が見やすい工夫もしている(画像)。

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