ファンケル 中国で健食越境EC

ファンケルが中国でサプリメントの越境ECを始めた。中国の販売代理店を通じ、10月30日から約40品目を展開。これまで化粧品を中心に中国で展開してきたが、日本国内におけるインバウンドでもサプリメントの人気は高まっており、越境ECの展開で中国現地におけるリピート購入を促す。20年度をめどに中国専用のサプリメントの展開も視野に入れている。

インバウンドは、今中間(4~9月)に前年同期比約2倍となる約73億円(前年同期は約38億円)を売り上げた。売上構成比で、サプリメントは約4割を占める。伸び率では化粧品を上回る。こうした点から、中国本土でも健康食品分野におけるファンケルブランドの認知が一定程度得られていると評価しており、販売を本格化する。

越境ECは、中国でサプリメントの販売代理店である中国国際医薬衛生公司(本社・北京市、以下、国薬国際)を通じて行う。「天猫国際(Tモールグローバル)」に出店。インバウンドや国内市場における販売実績をもとに、約40品目に絞り展開する。

インバウンドでとくに人気の高いのは、「年代別サプリメント」や「えんきん」「カロリミット」などのシリーズなど。また、美白関連商品への関心が高いことからこれら商品を中心に販売していく。「Tモールグローバル」における売り上げは、すでに計画を上回り推移しているという。

国薬国際が運営する国薬東風病院など約20の医療機関でも11月中に販売する。医師や薬剤師、栄養士を通じたコミュニケーションを起点に、越境ECに誘導していく。

日本国内でも、来店した訪日外国人に越境ECによる販売を紹介。中国現地におけるリピート購入を促す。

展開を前に中国国内におけるファンケルのサプリメントの認知向上、「独身の日」に向けたプロモーションを目的に、輸入に特化した総合見本市「第1回中国国際輸入博覧会」にも国薬国際とともにブースを出店した。

会場では、研究開発力をピーアールするセミナーや体内効率の技術力、血管年齢測定など健康チェックなどを実施。また、国薬国際との越境EC事業をめぐる調印式(=画像)も行い、大手国内メディアの国営新華社通信や中国国営中央テレビの取材を受けるなど広く情報発信した。

今後、「Tモールグローバル」以外の主要越境ECプラットフォームへの出店も行っていく。

ファンケルはこれまで、中国国内で別の販売代理店を通じ化粧品のみ販売してきた。健食は、化粧品と親和性の高いコラーゲンドリンクなど3商品に限られていた。

国薬国際は、中国最大の医薬品企業グループ、中国医薬集団総公司の子会社。2016年の年間売上高は、日本円で約2750億円になる。

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