高島屋は９月１９日、独自運営するクラウドファンディングサイト「高島屋クラウドファンディング」を立ち上げた（画像）。サイト内では２０１９年から始めているクラウドファンディングの仕組みを活用した寄付型のウェブ募金に加え、新たに購入型クラウドファンディングの取り扱いもスタートする。
近年、新たな資金調達の形としてクラウドファンディングの活用が広がってきており、中でも支援者が資金を提供する代わりにサービスや製品をリターンとして入手できる購入型クラウドファンディングの市場規模が拡大している。
「高島屋クラウドファンディング」では、これまで同社グループが培ってきた取引先や教育機関とのネットワークや、世にまだ知られていない商品を発掘する目利き力を活用し、新たなアイデアで生まれた商品や生産者支援につながる商品など、社会的意義のある取り組みを提案していく。
また、そうした取り組みにかかわる企画者や生産者の思い、商品づくりの背景などを「高島屋クラウドファンディング」内で紹介することで広く支援者を募る。
同社では、新たな商品の提案や寄付の募集を通じ、これまで百貨店にあまり馴染みのなかった若者層も含めた新規顧客層との接点拡大につなげる。また、次世代に残すべき商品や技術を発掘し、広く支援者を募ることで、文化・産業の発展にも寄与していく。
なお、購入型クラウドファンディングの第１弾は、文化学園大学、キュアグループと協業し、同大学のファッション社会学科の学生たちが企画した「和紙１００％ネクタイ」を１０月４日から展開するとともに、同日から約２カ月間、当該商品を高島屋新宿店で展示する予定だ。