三越伊勢丹HD 食品の定期サービス開始、ECで黒字化目指す

三越伊勢丹ホールディングスは6月21日、食品通販サイトを立ち上げた。カタログをベースとした食品宅配のビジネスモデルを見直して、新たに展開するもの。提携するオイシックスドット大地がマーケティングと配送を支援する。低コスト運営でターゲットを限定しない定期宅配ECでの展開で早期に黒字化を目指す。
開設したのは「ISETAN DOOR」で、食品を中心に3800品目を取り扱う。三越伊勢丹が商品提案を手掛け、伊勢丹新宿店で人気の15の食品ブランドのスイーツのほか、生鮮品やミールキットなどを販売する。一部商品をオイシックスドット大地が供給する。
新規客向けには14商品をセットした「おためしセット」(税込・送料込の価格は1980円)を提案する。伊勢丹新宿店で人気の食品ブランドのバームクーヘンやクッキーのほか、オイシックスドット大地が取り扱う生鮮品をセットした。
このほかにサイト開設記念の一環として、定期サービスの新規会員にノベルティをプレゼントする。また、5種類のパンとメープルシロップ、バターを組み合わせたセットを数量限定で販売する。
三越伊勢丹は、保有する約200万人のデジタル会員への認知度の向上を目指す。自社クレジットカード会員や自社通販サイトの顧客への告知を進めるほか、フェイスブックを通じて周知する。商品選定については、食品以外のキッチン用品や化粧品などの取り扱いも検討していく。
オイシックスドット大地は3月に三越伊勢丹と提携。定期宅配に特化したマーケティングやウェブプロモーション、ウェブサイトの設計などを行う。また、三温度帯物流センターや食品加工工場などを活用し、フルフィルメントの運営を支援する。オイシックスドット大地はフルフィルメントの受託を通じて流通総額を高め収益の向上につなげる。
「ISETAN DOOR」の売上目標や収益の配分などについては非公開。三越伊勢丹グループが運営していた食品宅配サービス「エムアイデリ」は、今年3月に事業を終了した。カタログを中心とした紙ベースの運営で、カタログを配布できる範囲を限定してしまうことや、カタログの制作コストの負担が大きく赤字となっていた。今回はウェブを中心とした定期宅配サービスに刷新し、ターゲットの拡大とコスト削減を図る。

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