バニッシュ・スタンダード 「スタッフスタート」が好調、19年のコンテンツ経由売上が前年比3倍に、自社ECの売上に貢献

店舗スタッフのオムニチャネル化を推進するアプリサービス「スタッフスタート」を手がけるバニッシュ・スタンダードは1月24日、同サービスの2019年1月~12月における販売員コンテンツ経由の流通額が前年比3倍強となる約412億円に拡大したと発表した。

「スタッフスタート」は、販売スタッフが撮影したコーディネート写真に商品情報を紐付けてブランドの自社ECなどに投稿するコーデ投稿アプリとして始動した。

その後、販売スタッフの声を吸い上げ、コーデ投稿を個人のインスタグラムなどのSNSに同時投稿できる機能や、店頭で購入を検討している顧客に対して自社EC内の商品情報をQRコード経由で共有できる機能のほか、アプリ経由売り上げを店舗および個人評価につなげられる効果測定機能を追加するなど改良を加えてきた。

その結果、自社ECにおける販売スタッフごとの販売額といった貢献度を可視化し評価に反映することで、販売員が店舗やECの区別なく商品を販売するモチベーションを高めることに成功したとしている。

さらに、自社ECで販売に貢献したスタッフに対し、販売額の平均3%を報酬として支給するインセンティブ制度を設ける企業も少なくなく、販売員の働き方にも影響を与えているようだ。

同社では、16年のサービス開始から約3年が経過し、「スタッフスタート」を活用して投稿されたコーデ写真やブログなどのコンテンツ経由の売り上げ総額が昨年1年間で約412億円となり、前年実績(約132億円)を大きく上回った。

オンワードホールディングスやベイクルーズ傘下のブランドなど、導入先はアパレルを中心に811ブランドとなった。また、1人の販売スタッフが「スタッフスタート」を使って自社ECで販売した最高金額は月間約8000万円、1投稿当たりの最高売上高は約620万円となるなど、店頭だけでなく、自社ECでもスタッフの販売力が発揮されているという。

同サービスの活用が浸透した企業では、販売スタッフがインスタなどを使って顧客とのコミュニケーションを強化し、ファンを獲得して店舗送客につなげ、”会えるインフルエンサー”としても活躍しているようだ。

また、時間と場所にとらわれないオンラインの強みを生かし、都心ほどの集客が難しい店舗の販売員も接客の空き時間を有効活用することで全国の顧客に対しコーデ提案などを通じて接客が可能なことから、従来は都心でしか生まれなかったカリスマ店員が地方店や郊外店、さらには時間的な制約が大きい子育て中のスタッフの中からも生まれてきているという。

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