楽天 自社配送サービスを終了

 楽天グループが手掛ける自社配送サービス「楽天エクスプレス」が終了することが分かった。

 同サービスは2016年、首都圏の一部を配達エリアとしてスタート。その後エリアを拡大しており、昨年9月の段階で全国の人口カバー率は63・5%に達していた。日用品直販サイトの荷物や、書籍通販「楽天ブックス」、ファッション通販サイト「楽天ファッション」、家電通販サイト「楽天ビック」の商品、さらには18年からは仮想モール「楽天市場」出店者の物流業務を請け負う「楽天スーパーロジスティクス」の一部荷物についても配送を行っていた。

 終了時期は未定だが、同社によれば5月の連休明けから業務委託先にサービス終了について説明しているという。終了の理由については「事業を取り巻く市場環境の変化等を総合的に判断し、サービス終了を正式に決定した」(広報)としている。

 同社では4月28日、日本郵政子会社の日本郵便との合弁で、物流事業を手掛ける新会社「JP楽天エクスプレス」を設立することを発表。ラストワンマイルの配送については「都市圏においては最短で注文当日での受け取りを担保しながら、欲しいときにいつでも受け取れる、柔軟な配送の仕組みを作っていきたい」(楽天の小森紀昭執行役員)などとしていた。

 また、5月13日に開催された同社第1四半期決算説明会において、三木谷浩史社長は「(物流網を)ゼロから自分たちで作り、70%の家庭には届けられるようになったが、最後の30%を構築するのはコストが高い」と述べており、費用対効果を勘案して日本郵政の物流網を活用する方針に転換したものとみられる。今後はJP楽天エクスプレスにおいて、ラストワンマイル配送に取り組む。

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