DMM.comは11月21日、企業が「LINE」上に自社アカウントを開設できる「LINE公式アカウント」を使った機能拡張ツールを提供するSaaS事業「DMMチャットブースト」のテレビCM放映を開始した。コロナ禍を受けて同サービスを活用するEC企業が増加しており、この1年間で利用企業は約10倍の3000社超になったという。2024年までに1万社への導入を目指している。
DMMチャットブーストは、LINE公式アカウントを使って顧客対応やマーケティングを自動化できるツール。新規顧客の獲得やリピート率増加による売り上げ最大以下、顧客対応や煩雑な作業を自動化し、人件費が削減できるという。
店舗向けの「DMMチャットブーストfor店舗」とEC企業向けの「DMMチャットブーストforEC」、新規顧客のコンバージョンに特化した「DMMチャットブーストforCV」の3種類がある。2020年6月にサービスを開始し、今年8月末時点での利用企業数は3142社。このうち、EC企業は3分の1を占めるという。
「forEC」は通販サイト構築サービス「Shopify(ショッピファイ)」のアプリで、「LINE」と連携させることで、顧客対応を効率化しマーケティングを最適化する。顧客情報の一元管理やセグメント配信、分析機能によって効率的な通販サイト運営をサポートし、これまでに人件費80%減、売上500%増えた導入企業もあるという。
広島県の酒店「酒庫住田屋」では、売り上げを維持するための折込チラシに年間2000万円かかっていたことから、同サービスを導入。顧客を「LINE」に誘導することで顧客層やニーズを把握、さらには「LINE」上で最新のチラシを確認できるようにしたという。
顧客ニーズを把握した企画を実施できるようになり、「LINE」で告知した際に3秒で売り切れる新商品も生まれた。さらに、年間2000万円のチラシ印刷・配布コストが削減できたほか、チラシの閲覧率が上がり、店舗への来客数が130%増えた。EC売り上げに関しては、昨年対比で17倍となっている。
同サービスを提供するDMM Boostの横関秀樹代表取締役は「コロナ禍という追い風もあり、利用企業が伸びている。機能拡充と付帯サービスの開発を進めたい」と述べた。
テレビCMにはお笑いコンビ・ダイアンの2人が出演。DMMチャットブーストを、ビジネスの成功を共に目指す「相棒」に例え、コンビ愛が強く、相棒との相性が良い芸人として知られるダイアンを起用したという。11月21日の記者会見には、ダイアンの津田篤宏さんのほか、DMMチャットブーストのキャラクターである覆面レスラー「ミスターブースト」も登壇。津田さんは「DMMチャットブーストはすっごいごいごいゴイゴイスーです!」と持ちネタを披露した。