ＤtoＣの冷凍パンブランド「Ｐａｎ＆（パンド）」を展開するスタイルブレッドは５月３１日、ブランド名を「ＳＴＹＬＥ ＢＲＥＡＤ（スタイルブレッド）」へ変更した。これに伴い販売方法などを一部変更し、同日から自社通販サイトをリニューアルオープンした（写真）。
業績好調な同社の業務用冷凍パンブランド「スタイルブレッド」と名称・コンセプトを統一し、一般消費者向けに「プロ仕様の本格的な冷凍パン」、「高品質で無添加」などの価値を訴求して拡販を目指す。
販売方法も変更し、今後は定期販売に１本化する。これまで単品商品として都度販売してきた商品も全て定期販売とする。なお、「ギフト向けセット」のみ、都度販売を継続する。
顧客向け施策として、新たに会員制度を導入した。購入回数に応じて割引率がアップし、３０回購入した時点で最大１６％割引が適応される。従来通り注文のスキップも可能で、退会しない限り割引率は維持される。
同社では「サービス開始から約６年で累計利用者数は約１３万人まで伸長したが、定期利用者の割合はまだ小さい。その意味ではチャレンジングな変更だが、品質の強みやお得感を打ち出して、愛用者のすそ野を拡大していく」としている。
配送面では注文金額にかかわらず都道府県ごとに送料を設定した。「原材料費等の高騰により苦渋の決断となったが、商品価格は据え置き、配送料のみの改定にとどめた」（同社）としている。
自社通販サイトはデザインを一新し、製造工程のイメージ画像などを多用して「プロ仕様の本格的な冷凍パン」という強みをアピールする。また、定期商品の変更方法や注文方法を分かりやすく整理して操作性も向上させた。
同社は２００６年から、業務用の冷凍パンブランド「ＳＴＹＬＥ ＢＲＥＡＤ」を展開。自家製「桐生酵母」使用、低温長時間熟成製法採用など、鮮度の高い高品質な商品性でシェアを拡大。現在は全国３５００社以上のホテルやレストラン、保育園などに採用されている。直近ではホテル向けの新商品としてグルテンフリーパンやデニッシュロール３種を販売し、ラインアップを拡充している。
「売上高は前年比１４０％と好調。ＢtoＢが売上の８割強を占め、取引先も堅調に拡大しているが一般消費者への認知不足が課題だった。今回の名称統一で訴求を強め、『冷凍パン＝スタイルブレッド』と第一想起されるブランドを目指す」（同社）とする。
２３年１２月からはシンガポールにも営業拠点を設け、高級ホテルを中心に実績を獲得。今後は東南アジアへの展開も視野に販路拡大を進めている。