越境ECモールの「eBay」を運営するイーベイ・ジャパンは3月6日、2025年の越境EC市場の総括と26年の販売動向に関するレポートを発表した。それによると、日本からの販売では、関税問題に伴って米国向けの販売が縮小した一方、欧州など他のエリア向けの販売が伸びていることが分かった。
25年については、eBay全体の総売上高が前年比7%増加。日本からの売上高は同二桁増になっている。主な動きとしては、米国向けの800ドル以下の商品が関税免除を受けられる「デミニミス・ルール」の撤廃により、撤廃直前に駆け込み需要が発生。撤廃後は購入後の関税請求への不安や通関・受取トラブルの発生などで購入をためらうケースや取り引き途中でのキャンセルなどの課題が散見した。加えて、物流関連でも関税問題を受けて、日本郵便が米国向けの一部の郵便物の引き受けを停止するなど逆風を受けた。
そのため、同社では米国向け取り引きについて「DDP(関税込み配送)」を必須化とし、購入ページでも追加料金が発生しない旨を表示。購入時点での支払い総額を明確化させていったほか、公式の物流サービスを通じた支援を強化した。
一方で、米国の関税制度変更に伴い、日本からの販売が欧州、豪州、アジアといった非米国地域への展開が拡大。日本製の中古カメラや高級腕時計が好調となった。これまでは米国向けの流通額が全体の7割となっていたが25年は6割まで減少し、販路の多角化が進行した。
商品ジャンル別の動向について、取引額ランキングでは「レディースアパレル&バッグ ブランド小物」が首位となり、「時計・パーツ&アクセサリー」、「トレーディングカード」が続いた。成長率では「トレカ」、「デジカメ」、「ビデオゲーム」という順番になっている。
トレカについては前年比約1・74倍となっており、特にシングルトレカが売り上げの約7割を占めた。中でも「ポケモンカード」が全体をけん引している。カメラ全般は前年比40倍以上に伸長。SNSや動画配信市場の拡大を背景に空撮技術の進化そのものが市場価値を支えていると見ている。
なお、26年に関しては販売ツールとしてライブコマースの活用が拡大していくと予想。ブランドバッグやスニーカーといったファッションカテゴリーは日本の出店者の信頼性や商品の状態の良さから親和性が高く、双方向型販売の成長が期待されるカテゴリーになるとした。また、日本が多くのIP(知的財産)を有するトレカカテゴリーなども引き続き、伸びていく見通し。