カルチュア・コンビニエンス・クラブ（ＣＣＣ）は通販や宅配レンタル、電子書籍、映像配信などネット関連事業を集約した専門子会社「株式会社ＴＳＵＴＡＹＡ．ｃｏｍ（ツタヤドットコム）」を10月１日に設立した。これまで別々に展開してきたネット販売を含む各ネット関連事業を横断的に展開することで各事業の強化・拡大を図るとしている。
ＴＳＵＴＡＹＡ．ｃｏｍは洋画などの有料映像配信を行う「株式会社ＴＳＵＴＡＹＡ ＴＶ」が10月１日付で商号変更。本社所在地はＴＳＵＴＡＹＡ ＴＶと同じ東京・恵比寿に設置。同社社長にはＣＣＣの取締役で商品・エンタテインメント事業本部長とＴＳＵＴＡＹＡ ＴＶの社長を兼務していた中西一雄氏が勤める。
同社では、ネット接続テレビなどに洋画などの映像配信を行う「ＴＳＵＴＡＹＡ ＴＶ」やスマートフォン端末などに向けて電子書籍を配信する「ＴＳＵＴＡＹＡ．ｃｏｍ ｅＢＯＯＫｓ」、携帯電話向けに着うたやゲームなどを提供する「ＴＳＵＴＡＹＡプレミア」、ＣＤやＤＶＤ、コミックの宅配レンタル「ＴＳＵＴＡＹＡ ＤＩＳＣＡＳ」、ＣＤやＤＶＤ、ゲーム、書籍などを販売する「ＴＳＵＴＡＹＡオンラインショッピング」といった従来、ＣＣＣ本体とグループ会社が展開してきたネット関連事業を集約しＰＣ、テレビ、スマートフォンなど様々な端末へ横断的にサービスを展開、各事業の強化を図る考え。
またＴＳＵＴＡＹＡ．ｃｏｍとしての売り上げ目標は明らかにしていないが、各サービスごとの売上構成については「当面は通販や宅配レンタルといったパッケージものの売り上げが大半を占める」としている。
なお、ＣＣＣグループのネット関連事業を集約して「横断的なサービス」として展開していくという具体的な戦略などの詳細については「ある程度、決まっているが現状ではまだ言えない」（ＣＣＣ）としている。ただ、「イメージとしてはある電子書籍をダウンロード販売しているページ上に、”実物が欲しい方”として当該書籍を購入できる通販ページに誘導するなど、それぞれのサービスが相乗効果を生むような形に将来的にはしたい」（同）という。とは言え、現状の各サービスのサイトは独立してそれぞれあり、「当面は別々に展開していく」（同）らしく、具体的な「横断的なサービス」の内容や実施時期などは不明。