スタイライフは、2015年3月期を最終年度とする3カ年の経営計画を策定した。創業の事業である通販雑誌の発刊を当面休刊してネット販売に経営資源を集中させるのに加え、コスメ事業を手がけるハイマックスをスクロールに譲渡してファッションと生活雑貨に絞った戦略の立て直しを図る。来期(13年3月期)は減収予想ながら黒字化を目指し、3年後には売上高109億円(今期見込みは約80億円)、営業利益率4・2%を目標とする。
ファッションコマース事業は今期、収益力が低下していた通販雑誌のテコ入れに着手。昨年11月に中国版「ルックス」の発刊を打ち切ったのに続き、今年2月の販売を予定していた「大人ルックス」の発刊も見送って「ルックス」春号に集約。仕入れ方法や商品構成などを見直して1号当たりの採算改善を図った。
しかし、期待していたほどの成果が得られなかったため、「ルックス」「大人ルックス」ともに抜本的な収益モデルへの転換が図られるまでは当面休刊することになった。
一方で好調なネット部門には人材の再配置も含めて資源を集中。メンズ商材の拡充など商品力の強化に加え、アライアンス強化やテレビCMの活用などで幅広い客層を取り込む。今秋には通販サイトのフルリニューアル計画し、商品取扱高は今期見込みの50億円弱に対し、3年後には倍の100億円を目指す。
コスメ事業のハイマックスについては、ファッション分野と送客し合うことで新客獲得につなげたかったが、実際の効果は限定的で、早期の業績回復も難しいと判断。3月21日付けでスクロールに子会社の全株式を譲渡し、連結業績の回復を目指す。
また、生活雑貨事業を展開するノーマディックについては、経営体制を刷新して親会社のサマンサタバサジャパンとの連携を強化。主力商材のバッグを中心に同社の企画・開発のノウハウを活用するなど、成長基盤の構築に努める。
こうした取り組みにより、スタイライフの売上高は12年3月期の80億900万円(見込み)に対し、13年3月期は雑誌休刊や子会社の譲渡もあって前年比5・7%減の75億7900万円を計画。これを底に15年3月期には108億6200万円を目指す。利益面は、今期見込みの営業損失4億4000万円から13年3月期は1億500万円の黒字を、最終年度の15年3月期は4億5500万円を目標とする。