【EC動向】イオン、店頭受取サービスを開始

イオンはネット販売とリアル店舗の連携を加速する。9月3日、衣料品の通販サイトをオープンし、実店舗での受け取りサービスを開始する。また、同日から、ネット販売専用ポイントを導入し、リアル店舗で使える電子マネーと交換できるようにする。ネット販売専業にはないリアル店舗網を強みとしたサービス強化で、顧客との接点を拡大し囲い込みを図る狙い。目標顧客数は初年度1000万人、2016年度をメドに3000万人を目指す。

9月3日に開始する衣料品の通販サイトは「イオンモールオンライン」で、8月10日から開始したショッピングポータルサイト「イオンスクエア」内で展開するもの。「イオンモールオンライン」には実店舗「イオンモール」に出店する139のブランドが参加し、このうち12ブランドについてネット販売での取り扱いが初となる。また、一部ショップで「イオンモールオンライン」限定商品を販売して集客につなげる。

「イオンモールオンライン」ではネットで購入した商品を店頭で受け取るサービスをテスト。まず、「イオンモール羽生」や「イオンモール堺北花田」、「イオンモール宮崎」など4店舗で導入する。
合わせて、9月3日から、通販サイト「イオンスクエア」にネット専用ポイント「ネットWAONポイント」を導入。「イモールオンライン」や「イオンネットスーパー」など通販サイトで購入金額200円ごとに1ポイントを付与する。

「ネットWAONポイント」は電子マネー「WAON」のポイントに交換が可能。交換した「WAONポイント」は電子マネーに換えて、全国14万8000カ所の加盟店で利用できる。今後、リアルの「WAONポイント」と連動した販促などを展開し、ネット販売とリアル店舗の相互送客を図っていく。

今後、「イオンスクエア」内にグループ企業が展開するスポーツ用品店「スポーツオーソリティ」や化粧品「ザ・ボディショップ」を順次参加させる計画。「イオンスクエア」で店舗情報を集約し、ユーザーが希望する店舗のチラシ情報を配信するなどし、ネット販売から店舗への送客も行う。

イオンはリアルとネットの連携で、年間延べ9億人の店舗利用者を拡大したい考え。8月9日に開催した新サイト「イオンスクエア」の発表会で、Eコマース事業最高経営責任者小玉毅氏は「ネットとリアルのカニバリを恐れてはシナジーを上げることは難しい。発想を変えたい」とした。

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