ライトオンは外部ECモールの活用を再開し、ECチャネルでの露出を強化する。一環として4月22日、ファッション通販サイト「ゾゾタウン」に再出店したのに加え、三井不動産系の「アンドモール」への出店準備を進めているほか、来期(2021年8月期)以降についても順次、販路拡大を進める。
ライトオンは、ゾゾが実施した常時10%割引になる有料会員制度「ゾゾアリガトーメンバーシップ」を嫌って昨年2月に「ゾゾタウン」を退店し、EC販路は自社ECと楽天市場店で展開してきた。
「ゾゾタウン」はライトオンのEC売上高の大きな割合を占めていたため、ゾゾ退店後は自社EC強化に舵を切り、サイトリニューアルや主要業務の内製化に加え、EC向け倉庫と店舗向け倉庫の統合・一元管理体制による機会ロス軽減など、抜本的な改革を進めてきた。
今期は商品への思いやこだわり、着こなし提案を充実させたコンテンツを拡充し、消費者にとってより見やすく買いやすい環境作りに注力してきたが、自社ECの規模拡大には時間がかかる見通しだ。一方でゾゾも有料会員制度を終了し、社長交代もあって柔軟な対応が見込まれることもあり、再出店を決めたようだ。
ライトオンは集客力のあるECモールから優先的に出店してウェブ上での存在感を高めたい意向で、サイトごとの特性を見極めながら最適な商品構成や情報発信を強化。過度なセール訴求や低収益性といったECモールの問題解消に努める。
自社ECについては実店舗との連携を進めるほか、商品・モデル撮影業務の内製化を進めてコンテンツの質と量の充実を図る。また、SNSの運用強化や情報発信の運用改善で集客力の向上につなげるという。