越境ECプラットフォームの「eBay」を運営するイーベイ・ジャパンは、2021年第2四半期(4月~6月)における日本からの越境ECトレンドを発表した。当期は、引き続きコロナ禍に伴う巣ごもり需要が継続。女性向けのブランド品、カメラ、時計、アニメ&キャラクターグッズなど人気カテゴリーの取り引きは安定しており、トレンドに大きな変動はなかった。
売れ筋商品ランキングでは、5月に発売されたポケモンカードの新商品「イーブイヒーローズ」が1位を獲得。ポケモンカード新作が3期連続でトップとなった。2位は日焼け止めの「キャンメイク マーメイドスキンジェル」。日本ブランドの日焼け止めは肌に優しく機能性が優れていることから、SNSを通じて海外でも評価が高く人気となった。3位の「別冊少年マガジン」2021年5月号は、「進撃の巨人」の最終回掲載号で特製クリアファイルの付録付きとなっていたため、コレクターグッズとしての需要があったと見られる。4、5位には日本の健康食品・サプリメントブランド「ファイン」の商品がランクイン。欧米では新型コロナウイルス感染拡大を機に、健康に対する意識も高まっており、栄養補助食品やサプリメントの需要が急成長している。
カテゴリーランキングでは、「レディースアパレル&バッグ、ブランド小物」が3期連続の首位。次いで、「アニメアート&キャラクターグッズ」、「トレーディングカード」という順になった。そのほか、4位となった「時計」については、新たな決済管理システムを導入したことで、100万円以上の商品の取り引きが可能となり、平均単価が前期に対して40%成長した。前回調査ではトップ10圏外だった「アクションフィギュア」が9位にランクインしている。
前年同期比での成長率ランキングのトップ3は、「トレーディングカード」が655%増で首位。3期連続の3桁成長を記録した。「ポケモンカード」といった日本からも高額で取り引きされるカードがあるほか、7月にはプロモカードの「PCGアクションポイント スペシャルランクプレゼントカード エーフィ」が約99万円で取り引きされた。また、スポーツカードではメジャーリーグの本塁打ランキングでトップとなっている大谷翔平選手のカードが急成長を見せている。
次いで、「アニメ・キャラクター」と「ビデオゲーム」が86%増の同率で続いた。
なお、今後についてはワクチン接種が進む一方で、変異株の影響で米国や欧州でコロナ感染者数が再拡大しており、在宅を中心としたライフスタイルの定着が進み、一部のカテゴリーではこれからも継続した成長が見込まれるとしている。
また、オリンピック関連商品の販売は、8月上旬をピークに以降は取引件数も徐々に減少する見通し。オートパーツ(車関連)は当期に前回調査の10位から8位に上昇したが、コロナの影響により米国内の自動車価格が過去最高水準まで高騰。今後も日本からのリペア用品やパーツの成長を見込んでいる。
そのほか、10月からは米国の年末商戦需要が高まる時期で、特に中古の高額品に関しては米国の事業者による購入が先行して10月~11月頃にピークを迎えるとみている。