ファンケルは、２月から中国で対話アプリ「ウィーチャット」のＥＣプラットフォームを活用した販売を強化する。健康・美容意識の高い３０～４０代の富裕層をターゲットにＮＭＮ配合の健食など高単価品の販売を始める。
プラットフォームでは、新たな代理店を活用し、中国における健康食品事業の拡大を図る。インフルエンサーを活用し、抗老化で注目されるＮＭＮ等の成分を配合した「ＮＭＮ×ＣｏＱ１０」（１９８０元＝約４万円）等を販売する。これにより、従来の顧客と異なる層と接点を築く。
中国事業は、これまで中国国際医薬衛生公司（国薬国際）と独占販売代理店契約を結んでいた。昨年９月から「新製品・新ブランド」は、ほかの代理店などを活用した新たな事業展開を可能にするよう契約を見直した。
新契約では、ファンケルが中長期的視点で商品のブランディング、育成などマーケティングを担う。既存製品の独占販売権は国薬国際が引き続き保有。ライブコマースなど販売面のマーケティングを担う。国薬国際への卸率も段階的に引き上げていくことで合意しており、来期以降の業績寄与が大きくなる見通し。
従来は、国薬国際が商品ブランディング、育成、販売などマーケティングを一貫して担っていた。
中国サプリメント事業は、越境ＥＣ、一般貿易の両輪で２４年３月期（今期）に６０億円の売り上げを計画（２１年時点）。将来的に海外売上高比率２５％を目指すとしていた。
今期は第３四半期を終えて健食の海外売上高は、前年同期比５％増の約３２億円。通期では、同約１０％増の４７億５０００万円を予想する。前期は約４３億円だった。