スタイライフは4月27日、パルコと業務・資本提携を結んだ。両社の強みであるブランド開発やプロモーション、販売面などでネット販売とショッピングセンター事業を連携させた取り組みを始めるのに加え、スタイライフはパルコの出資を受け入れることで事業基盤の強化につなげる。
スタイライフは4月13日にパルコグループのパルコ・シティの仮想モール「パルコ・シティ」に主力サイトの「スタイライフ」を出店しているが今後、パルコはリアル店舗のテナント(ファッションブランド)を中心に「スタイライフ」サイトに誘致。「スタイライフ パルコ・シティ店」の品ぞろえに反映させ顧客満足の向上を図る。一方のスタイライフは人気ブランドの導入加速で新規顧客の獲得を目指すほか、フルフィルメント業務やECシステム構築のノウハウをパルコに提供する。
両社は今後、パルコの持つ実店舗とスタイライフの通販雑誌、両社の通販サイトなど複数のチャネルをまたいだプロモーションを展開する計画。
資本提携については、5月13日付でパルコがスタイライフの既存株主から同社株式の7・3%を取得するとともに、第三者割当増資の引受けでスタイライフの議決権比率15%を取得する。また、スタイライフが6月に開催する定時株主総会にパルコグループから社外取締役を1名派遣し、持分法適用会社とする。
スタイライフは第三者割当増資により中長期的な成長資金を調達。システムの強化や取り扱い商品の拡充などコア事業の基盤を強固にする狙い。
ファッション分野では、昨年11月に丸井と楽天が包括的提携を結ぶなどリアルとネットの融合に向けた取り組みが進みつつあり、ネット販売実施企業のサービス力強化の観点からも注目される。