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 楽天グループのフリマアプリ「楽天ラクマ」では、コメ兵と共同で、ラクマで商品を購入したユーザーが必要に応じ、商品の検品依頼ができる「ラクマ鑑定サービス」の本格提供を開始している(1928号で既報)。

 1月26日には、楽天の招待で、愛知県内にあるコメ兵の商品センターにおいてメディアの見学ツアーが開催された。

 同サービスでは、宝石、時計、ブランドバッグ、ファッションの専門鑑定士がラクマ鑑定サービス専属で検品を行う。また、一部のブランドのブランドバッグと革小物はAIによる鑑定も行っており、持ち込み数の多いブランドから順次対応している。

 商品センターでは、正規品と偽造品(買い取り基準外)のブランド品(ルイ・ヴィトンやシャネル、グッチ)を並べ、実際に鑑定士が鑑定を行った。例えば、ルイ・ヴィトンのバッグは、金具の色や、革の匂い・手触りなどを比較、正規品は右側という。左側のバッグの場合は、金具の色が正規品よりもやや薄い。さらには革の匂いも合成皮革の匂いが残っているため、鑑定士は買い取り基準外と判断した。

 その他にも、タグや付属のシール、縫製なども見ながら正規品かどうかを判断する。ただ、近年は非常に精巧な作りの偽造品が増えている。「鑑定士は本当に誤差ともいえない程度の誤差を見抜かなければいけないので、経験を積まないと気づけないことも多く、鑑定士のレベルが出やすい。それを解決するために、AIによる機械の判定により精度を高めている」(コメ兵営業本部KOMEHYOカンテイ事業Gシニアマネージャーの松波之浩氏)。

 見学ツアーでは、AIを用いた鑑定も実施。カメラで撮影した写真を使って、蓄積されたデータをもとに真贋判定するもので、AIの回答は鑑定士の答えと同じだった。

 こうしたAIによる真贋判定は、正規品とともに偽造品もなければ教師データを蓄積することができない。コメ兵が店舗で買い取った商品は、全て愛知県内の商品センターに集められる仕組みのため、多様なジャンルの商品をデータとして登録できるのがコメ兵の強みだ。

 ラクマ鑑定サービスの場合は、まずは専門鑑定士が鑑定するため、AIによる真贋判定は補助的な役割という。ただ、AI真贋は実店舗にも導入されている。鑑定には「どこで商品を入手したか」といった情報も必要なため、AIによる判定中は顧客とコミュニケーションを取るための時間としても活用されている。

 ラクマ鑑定サービスの試験提供では、サービス対象の商品に対して、検品対象であることを表示したユーザーと、表示しないユーザーを比較したところ、顧客転換率・平均単価はともに前者の方が高いといった成果が出ており、さらには実際に偽造品もあったという。ラクマでは、精度の高い鑑定サービスを提供することで、ラグジュアリージャンルの流通額を増やしていきたい考えだ。

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