美容・健康関連機器などの企画・販売を手がけるＭＴＧが、中国の商標ブローカーを相手取り不正競争防止法違反で訴えていた裁判において、昨年１２月に中国現地の裁判所が不競法違反などを認める判決を下した。
同訴訟は、商標ブローカーと呼ばれる中国の商標出願企業集団が、ＭＴＧが手がけている美容関連商品ブランドについて、同名の「ＲｅＦａ」や「黎珐（ＲｅＦａに相当する表音漢字）」という商標を、中国で先取り登録していたもの。
２０１８年ごろにＭＴＧが発見しており、この先取り登録により、ＭＴＧは中国で「ＲｅＦａ」、「零珐」のブランドを自由に使えないなどの事業上の阻害を受けていたという。これを受けて、ＭＴＧは商標権の無効審判手続などを起こして商標権の取り戻しを進めていた。２２年には同企業集団を被告として不正競争防止法違反などを根拠に中国の現地裁判所へ提訴。２３年１２月に同企業集団の不競法違反などを認める判決が下されたという。
判決では、他人の商標を営利目的で多数出願する悪意の商標出願について不競法違反を認め、同被告が保有していた「ＲｅＦａ」、「黎珐」の商標の取り消しを命じるとともに、６５万元の賠償金の支払いを命じている。
ＭＴＧによると商標ブローカーの企業・個人による商標先取り行為は、ブランドにただ乗りをすることを目的としたものや、高額での買取要求を目的とした場合があるという。今後も同社では、悪質な事業者や個人に対して、民事訴訟をはじめとした法的措置で対応を進めていく考え。