ANAホールディングスが出資する越境ECサービスなどを手がけているＡＣＤは、10～11月に開催された中国の大型ECセールイベントである「独身の日」において、流通取引総額で前年比26％増を達成した。
今回の独身の日セールについては、10月14日から11月11日までの約1カ月間に渡って開催。日本の特産品や逸品を取り扱う「全日空海外旗艦店」については、現地の各大手モールに出店しており、その全体流通取引総額が26％増、注文件数では19％増となった。
特に、清酒焼酎カテゴリーについては、アリババの「天猫（淘宝を含む全店舗）」において、10月21日に１位を獲得。「京東」では同31日に１位（取引量では２位）を獲得。「抖音」では11月１日に２位を獲得した。
なお、同社によると、今回の独身の日は、各社のネットでの販売総合計額が同26.6％増の１兆4418億元に達したものの、消費時期が長期にわたって分散したと分析。
また、参加した日本企業としても、５月に発表された中国税関の通関書類ルールの変更によって、日本産食品の通関手続きが複雑化し、一部の商品で積戻しなどの影響が発生していた。通関の困難さから人気商品の長期欠品が続き、主力商品のイベントエントリーができない可能性もあったという。そのため、通関の遅れを受けて、在庫調整や別ルートでの配送を検討するなど、商品供給の確保に向けて迅速な対応が求められたとしている。