「楽天市場サービス向上委員会」が「最強配送」成果など報告

 楽天グループは2月19日、仮想モール「楽天市場」のサービス改善を図るための組織「楽天市場サービス向上委員会」の第9回を開催した。

 同委員会は、楽天市場出店店舗による任意団体「楽天市場出店者 友の会」と楽天経営陣との対話の場として、2021年3月に運営を開始、年2回の委員会と、「物流」「顧客コミュニケーション」「エンターテインメント性」などのトピックについての改善を協議する分科会によって構成されている。

 「友の会」に参加する楽天市場出店店舗のほか、楽天からは武田和徳取締役副社長執行役員コマース&マーケティングカンパニープレジデントらが出席。「物流分科会」「顧客コミュニケーション分科会」「エンターテインメント分科会」から活動報告が行われたほか、分科会の枠を超えて、「10年後の未来を見据えた楽天市場のあり方」を議論する定期的なミーティングの実施についての提案や意見交換も行われた。

 物流分科会では、ユーザー視点での「楽天の配送サービスのあるべき姿」に関する議論が行われたほか、昨年7月から始まった「配送品質向上制度」導入後の動向の共有がされた。「最強翌日配送」ラベル導入により、送料、納期、受け取りのユーザーニーズに応える配送が実現したことで、配送満足度は「納期の分かりやすさ」を主軸に大きく改善されたことや、ラベル獲得商品が未獲得商品と比べて、売上成長率(前年対比)が高い傾向にあることなどが報告された。また、再配達率が改善されたことも報告された。次回以降は、ユーザー視点での配送・受け取りの利便性向上をテーマに議論を重ねていくという。

 顧客コミュニケーション分科会では、レビューの質と量を向上させるための取り組みの進捗が報告された。第1期では、レビューの信頼性を高めることに注力し、より価値のあるレビューを収集するためのレビューの質の向上を目指した施策について議論が行われた。また、不正ユーザー対策については、AIを活用した改善事例を紹介。第2期では、レビューの量の向上とその活用促進に焦点を当て、さらなる議論が進められた。具体的には、AIを活用したカスタマーケア機能の強化や、ユーザーのレビュー管理ページに対するアクセス改善について店舗から意見が寄せられ、改善に向けた検討が行われた。これらの議論で得られた成果を元に、レビューの質と量を向上させ、店舗の売り上げ向上を目指し、活動を進めていくという。

 エンターテインメント分科会では、「ショッピングイズエンターテイメント!」というコンセプトのもと、ユーザーの買い物体験の質向上を目指し、エンターテインメントの再定義について議論を行った。「ショッピングイズエンターテイメント!」については、「人を介して物を買う喜び」と定義され、商品探索フェーズにおけるエンターテインメントの重要性を確認。特に、発見や共感を促すコンテンツの必要性が強調され、ショップコンテンツページやフィードを活用した新たな購買体験の創出について議論が進められた。これらの取り組みについて、段階的にテスト導入しながら、ユーザー体験の向上に向けた施策検討を進めていくとする。

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