STORESが7サービスを一括提供、通販・実店舗向けサービス新プラン導入で差別化

 通販サイト構築サービス「STORES(ストアーズ)」などを展開するSTORESは3月27日から、通販サイト構築サービスや実店舗向けのキャッシュレス決済など展開中の7つのサービスを一括で利用できるプランの提供を始めた。従来まで各サービスの利用には個別で契約する必要があった。ネット販売と店舗の運営に両方に必要な各サービスを一括でかつ安価に提供することで実店舗と通販サイトの両方を運営する事業者に対して利便性を訴求、新規利用者および競合サービスからの乗り換えを誘導したい考え。

 新プランは同社が展開中のネット販売および実店舗の運営に必要な通販サイト構築サービス「STORESネットショップ」、ネット予約システム「STORES予約」、実店舗における注文をネットで可能にする「STORESモバイルオーダー」、クレジットカードや電子マネー、QRコードなど店舗店頭でのキャッッシュレス決済に対応する「STORES決済」、タブレット用アプリでPOSレジ機能を利用できる「STORESレジ」、ネットショップと店舗の販売データをまとめ、さまざまな軸で分析できる売上ダッシュボード「STORESデータ分析」、オンラインで決済ページを作成できる「STORES請求書決済」の7つのサービスをすべて利用できる。同社が展開するサービスのうち、新プランに含まれていないアプリ作成サービス「STORESブランドアプリ」、顧客ロイヤリティを向上させるための機能「STORESロイヤリティ」は別途、有料のオプションとなるという。

 新プランは対面・クレジットカードの決済手数料が1.98%からで、通販サイト構築サービスの決済手数料が3.6%から、決済端末が1台無料となる月額費税込3300円を徴収する「スタンダード」をメインに展開する。7つのサービスを個別で契約した場合の月額費は8430円となるという。また、月額費は徴収しないものの、対面・クレジットカード決済手数料が2.48%から、通販サイトの決済手数料が5.5%からと割高となったり、決済端末が1台1万98000円と有償となる「フリー」も用意している。

 新プランの提供に合わせて従来まで各サービスでそれぞれ設けていた問い合わせ窓口を一本化。問い合わせ先を分かりやすくして利用者の利便性を向上させる考え。

 同社が展開する各サービスを一括利用できるプランを展開する狙いについて同社では「業務に必要な様々なサービスをそれぞれ選んで契約することは様々な業務を行う中小事業者にとっては大きな負担。また、業務効率をよくするためにソフトウェアを導入しているのに日々に業務に追われて管理しきれず、また、個別のサービスについてそれぞれ管理しなければならず、恩恵を得られていない場合が少なくない。必要なサービスを安価にかつ一括で利用でき、管理しやすくすることで手間の軽減とサービスの利便性を享受して頂きたい」(佐藤裕介社長)としたうえで、通販サイト構築サービスなど個別のサービス単体では市場も成熟して競合との競争も激化しているが、「(ネット販売や実店舗の運営に必要となる)複数のサービスをパッケージで提供することで(競合他社との)差別化を図っていく」(佐藤社長)とした。

 新プラン導入で新規顧客獲得を進めるほか、例えば実店舗向けのオンライン決済端末は同社のサービスを利用しているものの、通販サイト構築サービスは競合サービスを利用している事業者へ訴求し、同プランの利用を促す。

 現在、個別に同社の各サービスを契約している事業者の乗り換えを含めて、1年以内をめどに新プランの利用事業数は「数万件を見込む」(同)考え。

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