インターメスティックがLINE活用でLTV向上、ID連携率は82%まで上昇

 メガネブランド「Zoff(ゾフ)」を運営するインターメスティック(東京都港区)は、LINEを活用した購入体験を提供することで、顧客のLTV向上に努めている。

 同社は「LINE公式アカウント」を2020年2月、「LINEミニアプリ」を23年2月から導入。LINE公式アカウントではID連携済みの顧客に対し、セール時期の告知配信やクーポン配信を行っている。

 「メガネは季節商材でないので、購買周期を作るのがとても大変」(同社)。セール終了後のプロパー期にもクーポンをあえて配信することで、購買周期を意図的に形成している。24年8月にID連携者限定クーポンを配布したところ、平均ROASの15倍程度を売り上げたという。

 同社の調べによると、LINE公式アカウントの友だちは、その他のユーザーと比べて、新規顧客の継続率が127%、既存顧客の継続率が126%と高くなっている。また、メガネの平均購入本数や総利用金額を加味したLTVも118.8%と高くなっているようだ。
 23年3月にはミニアプリ上での会員証登録を実装。ミニアプリ内の機能を用いて、店舗の接客フローにおける「計測待ち」「会計待ち」などの通知配信を行うことにより、店舗スタッフのオペレーション負荷を軽減した。

 昨年7月には店舗におけるID連携フローを変更。顧客は来店時に発券される、ゾフの会員IDが紐づいたQRコードをスマホで読み取ると、自動でLINEのIDと連携できるようになった。この変更によりID連携率が伸長。25年3月には連携率は過去最高の82.0%となった。
 ミニアプリ活用においては、顧客データをもとにセグメント化し、属性に応じてメッセージ配信の最適化を行う。たとえば、軽くて壊れにくいメガネ「ゾフ・スマート」が特に視力の悪い顧客によく売れていたことから、〝裸眼視力が0.1以下〟の顧客に同商品の告知を行っているという。

 顧客データの活用について、「今後はミニアプリ上に決済機能を持たせたい。顧客の店頭行動や来店計測のデータ、さらには趣味嗜好など感情データも活用していきたい」(同社)と話した。

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