【EC動向】ノエビア、訪販と通販の顧客管理一元化へ

訪販大手のノエビアは2月、訪販と通販の顧客管理システムを統合する。顧客情報のデータベースを一元管理することで、ポイントプログラムの相互利用を可能にし、顧客の利便性を高める。顧客の購買履歴の詳細を把握することで、地域や年齢、季節性による購買行動の違いなど分析精度も高めていく。

ノエビアでは、販売代理店を介した訪販事業に加え、2005年から代理店が行う通販事業を支援する「ノエビアスタイル」(代理店にブログの雛形を提供し、ノエビアが受注や発送、代金回収を代行するもの)を展開している。ただ、これまでは訪販と通販の顧客情報は一元管理されていなかった。顧客管理システムの刷新後は、訪販チャネルの顧客に会員カードを発行し、通販チャネルでの購入に対しても共通のIDで管理できるようにする。

併せて、ポイントプログラムも刷新する。

これまで、ノエビアでは通販顧客向けにポイントプログラムを導入していたが、訪販のポイントプログラムの設計、導入の判断は、各販売代理店に委ねていた。今後は訪販、通販共通のポイントプログラムを導入する。

代理店の実績評価に対する考えも改める。ノエビアではこれまで、各代理店の売上高や仕入れ数量など一定の基準に応じて販促品を付与してきた。ただ、潜在顧客の開拓など、将来に渡り顧客との継続的な関係構築につながる要素は評価に含まれていなかった。今後は「顧客数」をより重視することで、代理店に顧客数の増加を意識づけ、リピート率の高い顧客の囲い込みにつなげる。

ノエビアは、約7000店ある販社と中核代理店が傘下の約16万店舗に化粧品を卸販売する形で訪販事業を展開している。10年9月に「スキンケアアドバイザー」という美容技術に関わる独自の認定制度を導入。昨年5月には、レッスン型サロン「ノエビアビューティースタジオ」の認定制度(アドバイザー認定やサロン開設にふさわしい一定の環境整備などが条件)を体系化して訪販事業を強化してきた。現状、「ノエビアビューティースタジオ」は約700店。

ただ、通販に関してはあくまで訪販の補完と位置づけており、「顧客数は少しずつ増えているが、積極的に投資するチャネルではない」(同社)としている。

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