モバイル関連事業を手がけるＣＲＯＯＺはネット販売事業の強化を進めている。３月５日、モバイルに特化した仮想モール「ＣＲＯＯＺＭＡＬＬ」のＰＣサイト版を開設。検索対策を強化し、Ｆ１層が中心顧客のモバイル版とは異なる層を開拓していく。まずは直近数年で、競合他社と並ぶ店舗数を目指す。
開設したＰＣサイト版の「ＣＲＯＯＺＭＡＬＬ」で扱う商品はモバイル版と同一で、現在はレディースファッションやスイーツ、家具、インテリアなど女性向け商品を中心にラインアップする。メンズファッションや健康食品なども一部、扱っている。
出店数は現在約１４０店で「数百店舗がオープン待ち」（ＣＲＯＯＺ・張本貴雄コマース開発担当執行役員）としており、今後、大幅に拡大する予定だ。
ＰＣ版に最適化した仕様になっているのが特徴で、従来のモバイル版に比べて１ページあたりの掲載量が拡大。ニッチ商材などをジャンル別に掲載することなどが可能になったため、幅広い層にアプローチできるという。
また、商品データや購入履歴などは全デバイスで同期。「ＰＣ版で閲覧してもらいモバイル版で購入してもらう」（同）などの使われ方を想定しているようだ。
集客面では、モバイル版で展開していたソーシャル機能は転換率に課題があるとし、現在は異なるソーシャル機能を計画している。自社のモバイル特化型ブログ「ＣＲＯＯＺブログ」の活用が一例で、具体的にはブロガーが更新したブログに商品情報が紐づく形などを計画。購入された商品がブログ内で簡単にシェアできる仕組みも視野に入れる。「モール自体をメディア化していく」（同）戦略で、競合他社との差別化を図っていく考えだ。
今後はリアルとの連携にも注力する。現在はファッション雑誌やリアル店舗と連携する計画を進めており、さまざまなチャネルでアプローチすることで顧客基盤を拡大していく考えだ。
現在はオープン記念で送料無料キャンペーンを実施している。