【EC動向】ANAなど、地域名産品の仮想モール開設

全日本空輸(ANA)は4月2日、トランスコスモスや空港ビル会社6社らと地域名産品を販売する仮想モールを開設した。ANAらは共同出資で事業組合「空港通販有限責任事業組合(空港通販LLP)」を設立。共同事業として、空港売店で扱っている土産品や地方名産品を販売していく。ネット販売を通して地方の活性化を支援し、将来的には訪日旅行者の誘致を目的とした海外ネット販売も展開する考え。初年度は商品取扱高2億円を目標とし、2016年度までに70億円規模まで拡大したい構えだ。

空港通販LLPが開設した仮想モールは「クーコ・モール」。ANAが企画・統括し、トランスコスモスがシステム構築やマーケティングなどを担当。空港ビル会社が同モールに出店し、それぞれの地方の名産品を販売する仕組みとなる。

開設時の出品数は約1000品。参加している空港ビル会社は、函館空港ビルデング、仙台エアポートサービス、福島空港ビル、大分航空ターミナル、長崎空港ビルディング、宮崎空港ビルの6社。今後は地方を中心に、ネット販売をすでに実施している空港ビル会社の参加を促していく構想だ。参加空港数は50社程度を目指している。

「クーコ・モール」への集客は、ANAの機内誌「翼の王国」内での告知や、マイルが貯まる仮想モール「ANAマイレージモール」で告知する形で行う。想定する利用層は首都圏や関西圏のユーザーで、地方への旅行客誘致の観点から、特に家族層の利用を期待しているという。

参加企業の収入は手数料を出資比率に準じて分配する形。ただ、今後変更する可能性もある。

将来的には海外ユーザーへの対応も視野に入れる。サイトを英語や中国語などに対応する仕様にし、ネット販売を通じて訪日旅行客の誘致につなげる考えだ。

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