小林製薬は２０１２年９月から始めた医薬品通信販売の展開手法を見直す。12年いっぱいでネット販売を終了し、電話やハガキでの注文に特化。健康食品通販などの既存顧客向けの対応に力を入れる。
同社は９月から、通販専用の第３類医薬品４商品を投入し通販を開始。ネット販売のほか、電話やハガキなどで注文を受け付けてきた。
だが、これまでの展開では、医薬品通販に関する広告を行っていなかったため新規がほとんどなく、健食通販などの既存顧客の利用が中心。売り上げも当初の計画から大きく遅れていたという。
このため同社は、既存顧客をメーンとした展開にする方向で医薬品通販を見直し。ネット販売を取りやめ、既存顧客の利用が多い電話やハガキでの注文に特化することにした。
なお、小林製薬の医薬品通販を巡っては、９月に薬品販売事業者のボランタリーチェーン・日本ドラッグチェーン会が同社に質問状を送付。今回の医薬品通販の展開見直しについて販売事業者側の圧力を取り沙汰する声もあるが、小林製薬では「あくまでも（自社の）経営判断」（広報）としている。