マタニティ領域で健康食品通販を行うビーボが相次いで女性のライフスタイルをサポートする独自メディアを立ち上げている。産後女性に対する価値提供の強化を目的としたもの。”ママ向けメディア”では後発だが、ユーザーの対象を絞り、既存メディアと差別化を図り展開している。当面は、基幹事業である通販事業とすみ分け、メディアとして認知を図っていく。
2017年9月には、ビッグリボンからママ向けサイト「パピマミ」の事業を取得した。”ワンオペ育児”などと言われ、女性に育児の負担が重くのしかかる中、「子育ての『ひとりごと』を『ふたりごと』に」をコンセプトに、女性目線だけでなく、男性目線からもコンテンツの充実を図り、先行するママ向けサイトと差別化を図る。月間PV数(平均)は220万件。最大で500万件に達することもあり、順調に認知が進んでいる。
昨年5月には、産後女性のキャリア形成をサポートする目的の「QOOL(クール)」も立ち上げた。産後もキャリア志向を持つ女性に対象を絞り、出産後も活躍し続けるロールモデルとなる女性のインタビュー記事、キャリアアドバイザーや食育に関する専門家のコラムを発信している。現状はSNSで流入を図っている段階だが、月1、2回ほどユーザーとの意見交換会も開催。将来的に、人材紹介など産後女性のキャリア形成に向けたマッチングのプラットフォームを目指す。
ビーボはこれまで、妊娠前から妊活、妊娠、産後の女性のケアを目的にした健食を展開してきた。主力は、「ベルタ葉酸サプリ」。ほかに酵素ドリンク(妊娠前のケア)、マタニティクリーム(妊娠中のケア)、ルイボスティー(同)などの商品を扱う。産後の抜け毛などのケアを目的にしたシャンプー等も扱うが、「産後女性のケアはまだ手薄な部分があった。人材派遣業界でも出産直後の女性のサポートは手薄なところが少なくない」(同社)としており、産後女性のケアを強化していく。将来的に、既存の通販事業との連携強化も図っていく。