三陽商会 映画を見ながらEC体験、新ブランドでデジタル施策

三陽商会は7月31日、20代後半から30代前半の女性をメインターゲットにした新ブランド「CAST‥(キャスト‥)」を立ち上げた。同社では、ブランドのコンセプトを伝えるために30分の映画を製作。ウェブ上で公開し、映画を見ながら登場人物が着ている服を直接購入できる”シネマコマース型”のシステムを導入するなど、中計で掲げるデジタルトランスフォーメーションを推進してチャネルを越えたアパレルブランドの実現に挑む。

商品コンセプトは”人生という物語を、演じるための服。”で、新ブランドでは生き方や価値観が異なる架空の3人の女性像を立て、それぞれのストーリーや個性をファッションで表現。マニッシュ、フェミニン、カジュアルというテイストの違う3つのラインで展開し、さまざまな価値観やライフスタイルを楽しむ現代の女性に向けて多様なスタイルを提案するという。

三陽商会は、コンセプトを分かりやすく伝えるために約30分の映画を製作。7月31日からオンラインで公開中の映画「キャスト‥」に登場する3人の女性の個性や物語を通じてブランドへの共感につなげる。

3人の衣装はすべて、通販サイトで配信する映画を見ながら、画面上部にある各キャストのボタンをクリックすることで詳細情報を閲覧でき、そのままEC購入も可能だ(画像)。8月下旬からは「キャスト‥」と登場人物3人の公式インスタグラム上からも商品を購入できるようにする。

また、8月1日には新ブランドの旗艦店「キャスト‥渋谷店」をオープン。同店には三陽商会のブランドで初めてRFIDタグを導入し、ショップ内のミラーサイネージに同タグをかざすと、着用スタイリングやサイズ展開、価格、通販サイトのQRコードが表示され、着用時のイメージを楽しみながら買い物ができるという。

同ブランドは8月から9月にかけて百貨店を中心に全国約30店舗の出店を計画。初年度20億円、2022年中には30億円の売上高を目標とする。

なお、映画には女優でモデルの飯豊まりえさん、モデルのemmaさん、ミュージシャンの佐藤千亜妃さんの3人が主演を務めている。

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