カメラ販売のキタムラ子会社で、ネット販売を手がけるピクチャリングオンラインは3月から、ギフト商品として花の取り扱いを開始した。同社の主力商品となるデジタルカメラや家電製品は価格競争が厳しい分野だが、競合他社と差別化した商品を販売することで収益力強化を狙う。
花の通販を展開する花のギフト社から供給を受け、デジタルカメラなどを販売する通販サイト「デジカメオンライン」で販売する。デジタルカメラやデジタルフォトフレームなどとのセット販売も展開しており、「遠方に住む両親に写真関連と花にメッセージカードを添えて贈るなど、ギフト需要を見込んでいる」(伊東政之営業部長兼販売事業部長)という。
5月に控えた「母の日」需要を見越して3月から取り扱いを開始したが、11日に起きた東日本大震災の影響で販促を抑えていることや、消費が落ち込んでいることが響き、立ち上がりはやや苦戦しているようだ。
同社の2011年3月期の通販売上高は、前期比42・2%増の158億1600万円を見込んでいたが、「ほぼ達成できそう」(同)という。薄型テレビや冷蔵庫などの白物家電を販売する「家電オンライン」が伸びており、全売上高のうち家電関連の売上高が約35%に達している。
ただ、来期は家電エコポイント制度が終了するほか、東日本大震災で一部カメラメーカーの生産拠点が被災したことから、デジタルカメラの入荷が不安定になるなど、マイナス要素もある。ギフト関連の強化など、取扱商品を他ジャンルにも広げることで売り上げ拡大と収益力強化を図る。