スタートトゥデイの2011年3月期の連結業績は、売上高が前年比38・7%増の238億100万円、営業利益が同80・8%増の58億5100万円、当期純利益は同66・9%増の31億300万円と大幅な増収増益となった。
テレビCMの積極展開やヤフーとの提携による会員増に加え、一部メーカーと在庫連動を始めるなど機会ロス低減の取り組みも奏功し、商品取扱高が大幅に拡大した。また、ポータルサイトを全面刷新してソーシャルメディアとの情報共有機能を充実させ、ネット上で“にぎわい感"を演出できるようにした。
今期は、サービス向上を目的に4月1日から返品受け付けを開始したほか、中長期的な成長領域と位置づける海外事業の布石を打つ。一環として、多言語対応させた通販サイト「ゾゾタウンドットコム」を5月下旬に開設し、海外からの注文を受ける体制を構築。「ゾゾタウン」で扱う600以上のブランドが参加し、商品の発送は国際スピード郵便(EMS)で国内の物流拠点から行う。
また4月26日にソフトバンクと中国・香港に合弁会社「スタートトゥデイホンコン(仮称)」をスタートトゥデイが株式過半を保有する形で設立。その完全子会社として通販サイトを展開する「スタートトゥデイシャンハイ(同)」を上海に立ち上げることで合意した。
上海子会社は9月下旬にソフトバンク関連会社のアリババグループが運営する通販サイト「タオバオ」のプラットフォームを利用して「ゾゾタウン」を現地で開設するとともに、「タオバオ」内の仮想モール「タオバオモール」にも出店。SNSとの連携も視野に新市場を開拓する。
こうした施策で12年3月期は売上高が前年比35・3%増の322億円、営業利益が同46・3%増の85億6000万円、純利益は同54・7%増の48億円を計画する。