キユーピーは９月２８日、サラダなどの食品直販サイト「Ｑｕｍｍｙ（キユーミー）」による事業を開始した。同社初の食品通販サイトとし、野菜を取りたくても忙しいなどで十分にとれずにいる人など、顧客一人ひとりに寄り添い幅広い野菜と献立・レシピなど直接届けるＤ２Ｃ事業として展開。ヤマト運輸（東京都中央区）が持つ３温度帯（常温、冷蔵、冷凍）の物流ネットワークを活用して流通スキームを構築している。
キユーミーでの販売商品（＝写真）は、顧客が自身で選んで作るカスタマイズサラダや、オリジナル商品のドレッシング（冷蔵）、スープ（常温）、独自技術で製造した惣菜サラダ（冷蔵）、プラントベースフード「ＨＯＢＯＴＡＭＡ」（冷凍）などとしている。今後、順次ラインアップを拡充していく。
一方、サービ面では、買い物やアンケート回答などで貯めることができる「キユーピーポイント」をはじめ、商品開発に込めた思いや日々の食卓に役立つ情報、レシピを発信する「Ｑｕｍｍｙ便り」を提供していく。
同時に開設したキユーピー商品サイト内の会員専用の新サービス「Ｈｉ！ｋｅｗｐｉｅ（ハイ！キューピー）」とも連携。蓄積した顧客のお気に入りレシピ、家族の好みなどの情報をＡＩチャットボットやレコメンドシステムを活用し、パーソナライズした食提案の質を徐々に高めていく取り組みも行っていく。
キユーミーは当初、関東の１都６県で展開。短い賞味期限となる商品で新鮮さを維持して届けるためにヤマト運輸をパートナーに迎え、最適な流通スキームで事業展開できるようにしたという。多様な野菜を安全・安心に、かつ確実に届けるという点で、ヤマト運輸のスピード・ロジスティクス、そして顧客が確実に受け取れる個人会員制度「クロネコメンバーズ」の仕組みを活用している。
受注後に工場からヤマト運輸のターミナル一体型物流施設に移送して３温度帯で管理して商品を出荷、注文後最短４日で届ける。ヤマト側がクレジットカードや代引きなどの決済機能を提供することによる事務作業の簡略化や、コールセンター機能の提供により、キユーピーはマーケティングや販売拡大に注力できるような体制を整えているという。