アスクル 遅い配送へポイント付与に効果

 アスクルは10月15日から、運営する個人向け日用品通販サイト「LOHACO(ロハコ)」で注文時に購入商品の配送日を通常よりも遅く指定した顧客に電子マネー「PayPayポイント」を付与する取り組み「おトク指定便」を本格展開する。

 同取り組みは販促施策を実施した日など出荷が集中する日の物流負荷を分散させ物流の安定確保や効率化を図る施策として、8月28日から10月9日まで、ソフトバンクのスマートフォン利用者を対象にスマホ決済サービス「PayPay」で決済した場合に「PayPayポイント」で購入額の10%を還元する取り組みを実施している日曜日に実証実験を実施してきたが一定の効果があるとして継続的に行うことにしたもの。

 10月15日からは対象日を日曜ではなく、ポイント付与アップキャンペーンを行う5・15・25日に「ロハコ」で1回の注文で税込3300円以上、ヤフー運営の仮想モール「ヤフーショッピング」に出店する「LOHACOYahoo!店」では1回の注文で同3980円以上、購入した顧客にポイントを付与していくという。

 アスクルらによると「ロハコ」およびヤフー運営の仮想モール「PayPayモール」に出店する「LOHACOPayPayモール店」で8~10月に実施した実証実験では全体の注文者のうち、51%が「おトク指定便」を実際に利用。付与するポイントを変えて実施したが、付与ポイントが最大30円の際は54%、最大20円や15円の時でも48%の利用があった。狙いとしていた配送日の分散による出荷の平準化についても一定程度、達成したといい、顧客も満足し、物流の課題も緩和できたという。

 利用者は30~60代の女性が多く、化粧品のほか、缶詰やスープなど、すぐ届く必要のない商品が期間中に売れる傾向で、ベビー・キッズ関連商品、日用品などすぐに必要な商品は最短到着日指定の配送利用が多かったという。

 なお、ヤフーが仮想モール出店者向けに実施したアンケート調査によると、同取り組みを利用してみたいと答えた出店者は全体の55%となったとし需要の高さが分かったことなどから今後、「ロハコ」以外にもヤフーの仮想モール「ヤフーショッピング」に出店する家電やファッションカテゴリなどを扱う全出店者への導入を視野に入れていくとしている。

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