大日本印刷（＝ＤＮＰ）は６月２９日、菓子メーカーのブルボンのネット上の仮想空間「ブルボンメタバース」（画像）を開設した。同空間内からＥＣに遷移して商品が購入できる機能も有している。
両社では昨年１０月に利用者がアバターとなってブルボンの歴史や商品の魅力を体験できるメタバースを構築。その後もキャンペーンで一時的に公開していたが、それぞれ期間限定となっていた。３回目の開設となる今回は、ＤＮＰが推進する「地域」、「コンテンツ」、「マーケティング」領域の取り組みを融合することで、「企業と生活者」、「企業と地域」の両面のブランディング向上を目指す常設のメタバース空間として運営していくという。
まずは、仮想の菓子の空間を「ビスケット・チョコレートエリア」、「グミ・キャンデーエリア」、「米菓エリア」の３エリアで表現し、各所にブルボンの菓子を配置。菓子の木、チョコ噴水のほか、グミやキャンデーをモチーフに作った橋や、米菓のイス・テーブルなども配した空間になっている。
ＥＣとの連携としては、空間に入ってすぐ左側と本社ビル屋上の２カ所に自動販売機があり、クリックするとブルボンの通販サイトに遷移するようになっている。仮想の本社ビルについては、柏崎市の高精細３６０度パノラマの風景に、地元の店や施設を体験できる機能を追加。風景上に点在するアイコンをタップすると、アバターがそのメタバース空間に入り、各所を疑似体験できる。
また、新たに屋台風のブースも設置して、地元の催事や名物などを紹介することで、地域のブランディング向上も目指していく。加えて、１階には「くまのてせん」列車が「プチアイランド」を走るジオラマを新設し、 利用者は「プチシリーズ」の世界観を体験可能。さらに、「会議室」を新設することで、メタバース上で商談を行うなど、ビジネス用途にも挑戦していくとした。
そのほか、コインを集めてカプセルトイを回す従来の機能に加えて、コインの枚数に応じて使えるアバターが増える機能も追加している。