メルカリ “価格なし”でシュッピン可能に

 メルカリは5月22日、フリマアプリ「メルカリ」での出品時に、商品の価格を決めずに出品できる新機能の提供を開始した。購入希望者からの提案を参考に後から価格を決められるため、価格設定に悩まず出品することができる。なお、「メルカリ」上のECプラットフォーム「メルカリShops」は機能の対象外となる。

 「価格なし出品」は、出品者が価格を設定せずに出品すると、商品の価格部分が「???」と表示され、購入者が購入希望価格を提案することができるサービス。出品者が提案を承諾するとその価格で販売が開始され、通常の購入フローを経て取引が完了する。価格の提案者以外も購入することができるという。

 「メルカリ」ユーザーのうち、「出品を行う際の値決めが面倒だと感じる」人は約63%(同社調べ)。販売価格の設定が出品時の大きなハードルとなっていたことを受け、開発に至った。

 同社によれば、日本の一般家庭に眠る”隠れ資産”といえる不要品の総額は推計約66兆円。こうした不要品を「メルカリ」に出品する消費者が増加、月間利用者が2283万人に達する一方で、同社では「出品意向はあるが未出品」という消費者が3610万人いると試算。値付けの手間を省くことで、さらなる利用拡大を図る。

 例えば、型番や正式名が分からず、相場価格が検索できない商品や、ジャンク品など市場価格を参考にできない商品は値決めするのが困難だったが、新機能により出品しやすくなった。「ブランド商品の箱」や、「ワイヤレスイヤホンの片側」といった商品での活用を想定する。

 5月22日に都内で行われた記者会見で、同社の菱井康生Product Core Team Directorは「出品や取引にかかる手間をできる限りなくし、誰でも面倒を感じることなく簡単・便利に使えるマーケットプレイスを実現していきたい」と話した。
 今後は、写真を撮影するだけで商品情報が自動で入力される機能や、UI・UXの改善、商品の梱包・発送を簡単にする仕組みの導入なども検討している。

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